サラダシンポジウムの発表者とケンコーマヨネーズの皆さん
(画像=サラダシンポジウムの発表者とケンコーマヨネーズの皆さん)

サラダ・総菜などの開発・製造をするケンコーマヨネーズが東京海洋大学に設置した研究室「サラダサイエンス寄附講座」は3月8日、同大学の品川キャンパスで第5回サラダシンポジウムを開催。テーマは「~さようならサラダサイエンス寄附講座、サラダサイエンス研究は、永遠に~」で、これまでの研究成果を発表した。

「サラダサイエンス寄附講座」は2013年10月から2024年3月が開設期間で、サラダの科学的な研究により食生活を豊かにすることが目的。集大成となる本シンポジウムでは、研究者と東京海洋大学の学生計6名が研究成果を発表した。

東京海洋大学サラダサイエンス特任助教の李潤珠氏の講演『サラダサイエンスにおける野菜の研究』では、野菜類の急速冷却前に短時間加熱する工程のブランチングや、凍結処理による食感やにおいに関する研究成果を発表した。

同大学博士課程1年の芝美咲氏は『サラダサイエンスにおけるジャガイモに関する研究』を発表した。ジャガイモにマヨネーズなどの脂質類を添加することで、食後の急激な血糖値の増加を抑える効果があることを明らかにした。

また、ケンコーマヨネーズの西田毅氏は『ポテトインダストリーのサラダサイエンス』と題して、同社が展開する長期保存が可能な「ロングライフサラダ」シリーズに適したジャガイモの品種選択などについて発表した。

講評は、ケンコーマヨネーズの島本国一社長が行った。

冒頭、同社グループ経営方針の「サラダNo.1企業を目指す。」に触れて「当社は経営方針に従って、研究活動を展開しており、本講座はその一環だ」と意義を語った。

講演については、「様々な研究があり、新たな知見や展望が明らかになった」と語り「商品の健康面における利点を広めるのに有意義な内容だった」と評した。

サラダサイエンスの展望については「地球環境への配慮をはじめ、原料の安定的供給など、様々な研究が必要だと考えている」と語り、環境に配慮したプラントベースフード「まるでたまご のサラダ」の開発など、取り組み事例を紹介した。

島本社長は、最後に「サラダ料理とサラダサイエンスは、ともに進化・発展するべきだと感じている。サラダサイエンス発展のため、皆さんの協力が必要だ」と呼びかけた。