「GREENGROWERS Meal(グリーングロワーズミール)」専用什器
(画像=「GREENGROWERS Meal(グリーングロワーズミール)」専用什器)

ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(U.S.M.H)は2月末、「GREENGROWERS Meal(グリーングロワーズミール)」の第2弾「キーマカレー」を発売する。

「GREENGROWERS Meal(グリーングロワーズミール)」は、えんどう豆由来のプラントベースフード「ビヨンド・ミート」を使ったレトルト食品。2023年11月に第1弾として、「ビヨンド・ミート」を使った国内初のレトルト食品「野菜カレー」と「ボロネーゼ」を発売している。U.S.M.Hグループのマルエツ、カスミ、マックスバリュ関東では、専用什器で販売している。

今後は5月に麻婆豆腐の素などの投入も予定しており、餃子や肉まんなどの冷凍食品を含めて、ブランドのSKUを増やしていく考えだ。

2月21日には「グリーングロワーズミール」ブランド初のプレスイベントを開催した。同ブランドマネジャーであるジュン・マーディアン・スガンディー氏と、商品開発担当者の川上一也氏が登壇し、同ブランドや今後の展開について説明した。

U.S.M.Hブランドマネジャーのジュン・マーディアン・スガンディー氏
(画像=U.S.M.Hブランドマネジャーのジュン・マーディアン・スガンディー氏)

U.S.M.Hは、ビヨンド・ミート社と日本での独占販売契約を締結し、「ビヨンド・ミート」をプライベートブランド「グリーングロワーズ」として、1ポンド(453g)とハーフサイズを冷凍で販売している。一部店舗では、デリカ商品も販売している。

スガンディー氏は「グリーングロワーズ」について、「自社工場で毎日5,000株のレタスを生産し、関東の店舗に出荷して販売している。野菜だけでなく、プラントベースのカテゴリを拡大したいと考え、代替肉のリーディングカンパニーのビヨンド・ミート社と契約した。今後はチーズや牛乳、シーフードなどのラインアップ拡大に取り組む」と述べた。

〈「野菜カレー」の配合率は20%、専用什器を作り手に取ってもらえる価格帯に〉

U.S.M.H商品開発担当者の川上一也氏
(画像=U.S.M.H商品開発担当者の川上一也氏)

川上氏はマルエツに入社して精肉に配属された後、本社の商品部で精肉バイヤーを務め、20年間精肉に携わった。その後、同社が中国に出店した高級スーパーで商品全般を担当し、2022年にマルエツに戻るとU.S.M.Hへ出向し、「ビヨンド・ミート」を担当している。

「ビヨンド・ミート」について、「食べた時の食感がなめらかで、肉屋の私が非常に肉に近いと感じる」と太鼓判を押す。ただ、消費者からは、食べ方や使い方が分からないという声があったという。1ポンドは大きくて使いきれないというニーズに応え、日本限定でハーフサイズも投入してきた。「日本の消費者にプラントベースの商品をいかに食べてもらうか考えた時に、レトルト食品を作れば手に取って食べてもらえると考えた。一番売れているカレーを選び、パスタも人気があるのでボロネーゼも開発した」と振り返る。

カレーやパスタ売場にそのまま置いても埋もれてしまうため、専用什器も作ったという。「カレーとボロネーズを集合させることで、プラントベースの売場が目につくようになった」と効果について語る。

通常のレトルトカレーは、肉の配合量が5%ほどだというが、「野菜カレー」は「ビヨンド・ミート」を20%配合している。「キーマカレー」の配合率もそれに近いくらい高いと強調した。スーパーフードのアサイーを使っているのも特徴だ。「『ビヨンド・ミート』にコクが出て、よりおいしくなる効果がある。環境について意識してもらうきっかけにもなる」と説明した。使用するアサイーはアグロフォレストリー(森をつくる農業)で栽培されており、一製品当たりの削減量として換算したCO2削減マークを表示している。

価格帯についても、「カレー2品は税抜398円、ボロネーズは税抜298円と、『ビヨンド・ミート』は高価格帯だが、頑張って手に取ってもらえる価格帯にした」と強調する。

今後のラインアップ拡充については、洋風や和風の展開に加え、冷凍食品で餃子や肉まんなどの開発も検討しているという。

〈大豆油糧日報2024年2月26日付〉