第53回食品産業技術功労賞 商品・技術部門
(画像=第53回食品産業技術功労賞 商品・技術部門)

あづまフーズの「まるで魚シリーズ」は、動物性由来の原料を使っていない、100%プラントベースの次世代の水産代替品だ。2021年に第1弾として、マグロ、サーモン、イカの3品を発売した。通常の刺身にある白い筋まで忠実に再現しており、見た目を本物の魚に近づけたのが特徴だ。

独特の魚の臭みが嫌いな人や、外国人にもとっつきやすいと訴求している。病気が理由で魚を食べられない人からは、見た目だけでも魚の雰囲気を感じられると好評だ。特定アレルゲン物質やうまみ調味料も不使用で、「最大公約数を取りに行ってない。チャレンジングな商品であることがこだわりだ」(同社)。さらには、ヴィーガン認証とマタニティフード認定も取得している。

新たにブランドサイトも立ち上げた。こんにゃく粉やパプリカ、トマトといった使用する原材料も一目で分かるように作成している。

2023年7月にネギトロを、10月にかにかまを投入した。第2弾以降は油分を加えることでうま味を増幅させ、見た目だけでなく味も追及し、おいしさにもこだわった。

この「まるで魚シリーズ」は、第53回 食品産業技術功労賞「商品・技術部門」を受賞した。

なお「食品産業技術功労賞」は、食品産業新聞社が1971年から実施する顕彰事業。食品産業の発展に著しく貢献した企業、または個人、団体を顕彰するもの。部門は、「商品・技術部門」「資材・機器・システム部門」「マーケティング部門」「サステナビリティ部門」「国際部門」「地域創生部門」の6つがある(2023年時点)。

「第53回 食品産業技術功労賞審査」の選考委員(敬称略)は、一般財団法人食品産業センター理事長 荒川隆、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構食品研究部門所長 髙橋清也、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所理事国立健康・栄養研究所所長 瀧本秀美、独立行政法人酒類総合研究所理事長 福田央、独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)農林水産・食品部長 森下興、日本チェーンストア協会専務理事 牧野剛、食品産業新聞社代表取締役社長 馬上直樹。

〈食品産業新聞 2023年12月4日付より〉