エスビー食品は今春、日本のカレー粉のスタンダード「赤缶カレー粉」の香りを特許技術のパウダールウ製法により最大限に生かした即席カレーとして、赤缶カレーパウダールウを発売した。
固形ルウと比べて油脂配合比率が低く、小麦粉不使用のため、深みがありながらも軽やかな味わいを実現している。溶けやすく、ダマになりにくいという特徴もある。うま味や甘味などの味わいを構成する主原料は、国産素材にこだわってブレンド。甘味料・香料を使わずに「赤缶カレー粉」のスパイシーな香りを存分に生かした。
エスビー食品は今年、創業100周年を迎えた。記念商品のアイデアを社員から募集し、日本で初めて国産カレー粉の製造に成功した同社の象徴「赤缶カレー粉」の新しい価値を提供したいと考えたアイデアが採用され、赤缶カレーパウダールウの開発に至ったという。
好調な売れ行きで、1年間の販売目標を1年未満で達成する見込み。
この「赤缶カレーパウダールウ」は、第53回 食品産業技術功労賞「商品・技術部門」を受賞した。
なお「食品産業技術功労賞」は、食品産業新聞社が1971年から実施する顕彰事業。食品産業の発展に著しく貢献した企業、または個人、団体を顕彰するもの。部門は、「商品・技術部門」「資材・機器・システム部門」「マーケティング部門」「サステナビリティ部門」「国際部門」「地域創生部門」の6つがある(2023年時点)。
「第53回 食品産業技術功労賞審査」の選考委員(敬称略)は、一般財団法人食品産業センター理事長 荒川隆、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構食品研究部門所長 髙橋清也、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所理事国立健康・栄養研究所所長 瀧本秀美、独立行政法人酒類総合研究所理事長 福田央、独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)農林水産・食品部長 森下興、日本チェーンストア協会専務理事 牧野剛、食品産業新聞社代表取締役社長 馬上直樹。
〈食品産業新聞 2023年12月4日付より〉