第53回食品産業技術功労賞 商品・技術部門
(画像=第53回食品産業技術功労賞 商品・技術部門)

アサヒ飲料の「アサヒ 颯」は、同社で12年ぶりとなる緑茶飲料の新ブランド。日本最高位茶師十段の酢田恭行氏全面監修のもと、微発酵茶葉(萎凋緑茶)を一部使用し、一般的な緑茶とは異なる華やかな香り立ちを実現した新しい緑茶。

2023年4月に発売して販売好調となったことから、年間販売目標を当初計画の2割増へ上方修正した。

中味は、通常、緑茶で使用する茶葉は発酵させないが、摘み取り後に時間をかけてわずかに発酵させた茶葉を一部使用することで、茶葉本来の香りを引き立てていることが特徴だ。

緑茶飲料の開発にあたり、同社は無糖茶に「香り」を求める傾向が高まる中、発売前に約1万2000人を対象に大規模調査を行った。そこで、「購入の際に香りを重視する」「もっとすっきりとした味わいの緑茶が欲しい」といった声が多いことを確認し、開発を進めたという。

発売後は、「鼻をぬける香りが良い」「茶葉の香りと甘みがすっきり広がる」など、若者を含め幅広い世代から支持されている。

この「アサヒ 颯」は、第53回 食品産業技術功労賞「商品・技術部門」を受賞した。

なお「食品産業技術功労賞」は、食品産業新聞社が1971年から実施する顕彰事業。食品産業の発展に著しく貢献した企業、または個人、団体を顕彰するもの。部門は、「商品・技術部門」「資材・機器・システム部門」「マーケティング部門」「サステナビリティ部門」「国際部門」「地域創生部門」の6つがある(2023年時点)。

「第53回 食品産業技術功労賞審査」の選考委員(敬称略)は、一般財団法人食品産業センター理事長 荒川隆、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構食品研究部門所長 髙橋清也、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所理事国立健康・栄養研究所所長 瀧本秀美、独立行政法人酒類総合研究所理事長 福田央、独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)農林水産・食品部長 森下興、日本チェーンストア協会専務理事 牧野剛、食品産業新聞社代表取締役社長 馬上直樹。

〈食品産業新聞 2023年12月4日付より〉