【NFT×クラウドファンディング】支援者のリターンにNFTを活用した事例3選

クラウドファンディングにNFTを活用した事例が国内で増加してきています。国内トップレベルのNFTコレクションであるCryptoNinjaやLLACなども実施しています。

NFTコレクションの主な収入源は、初期販売とロイヤリティ収益です。しかし、これらの収益だけで運営や開発をするのは困難です。

そこで、主に開発費用の調達としてクラウドファンディングを用いるプロジェクトが増えてきています。

本記事では、国内のNFT×クラウドファンディングの事例を紹介します。また、リターン内容やプロジェクト概要についても解説しているので、是非最後までご覧ください。

目次

  1. NFTとクラウドファンディング
  2. 支援者のリターンにNFTを活用した事例3選
  3. NFTとクラウドファンディングの未来

NFTとクラウドファンディング

クラウドファンディングとは

クラウドファンディングは、インターネットを通じて資金を調達する仕組みです。クラウドファンディングの敷居は低く、不特定多数のユーザーから寄付を受けられることから、日本においても多くのクラウドファンディングが立ち上がっています。

主に新規プロジェクトや製品の資金調達に利用されています。

クラウドファンディングには、商品や金銭的なリターンが無い寄付型や出資のリターンが用意されている購入型などがあり、目的に合わせて使い分けが可能です。

企業や個人だけでなく、地方自治体などもクラウドファンディングを活用しています。

クラウドファンディング×NFT

支援のリターンにNFTを活用することで、クラウドファンディングの課題を解決できると期待されています。

従来のクラウドファンディングでは、支援者は返礼品を受け取る意外に利益を得る方法がありません。また、受け取った返礼品を売却しても利益を得ることは難しいです。

しかし、クラウドファンディングのリターンとしてNFTを活用することで、プロジェクトの成長と共に価格の上昇が期待できます。

NFTを売却することで、支援者は利益を得られる可能性があります。

支援者のリターンにNFTを活用した事例3選

CryptoAnime Labs|パスポートNFT

【NFT×クラウドファンディング】支援者のリターンにNFTを活用した事例3選
HP https://cryptoanimelabs.xyz/
運営会社 CryptoAnime Labs
クラファン開催時期 2022年11月5日
プラットフォーム CryptoAnime Labs公式HP

CryptoAnime Labsは、NFTコレクション「CryptoNinja」を使ったアニメを作るために始まったプロジェクトです。

アニメ化のための資金調達方法として、パスポートNFTを活用したクラファンを実施しています。クラウドファンディング支援のリターンは、専用のDiscordコミュニティへの参加権、CryptoNinjaアニメのジェネラティブNFTのALの優先獲得権利などです。

また、手裏剣NFTをステーキングすることで、パスポートNFTの見た目が変化し、ステーキング枚数に応じたユーティリティが設けられています。

山姥切国広|縷縷(るる)プロジェクト

HP https://ruru-project.com/
運営会社 足利市役所
クラファン開催時期 2023年9月1日
プラットフォーム READYFOR

山姥切国広縷縷(るる)プロジェクトは、足利市の伝統的な刀剣「山姥切国広」を未来に引き継いでいくために始まったプロジェクトです。

クラウドファンディングで調達した費用は、山姥切国広の取得費用や刀の手入れや保存環境の整備、展示会の開催費用などに充てられます。

クラウドファンディング支援のリターンは、縷縷プロジェクト共同オーナー証やオーナー限定配信などです。縷縷プロジェクト共同オーナー証は、NFTとなっており、特典を受ける際の認証やデジタルパスポートとしての役割を持っています。

Live Like A Cat|LLACハウス

HP https://llac.fun/
運営会社 株式会社むらかみかいぞく
クラファン開催時期 2023年8月1日
プラットフォーム 専用Googleフォーム

Live Like A Cat(LLAC)のクラウドファンディングは、2024年に開業予定のコワーキングスペース「LLACハウス」の総工費を調達するために行われました。

クラファン支援SBT(転売できないNFT)を300枚発行し、約1,000万円の調達に成功しています。

支援者へのリターンは、LLACのリードデザイナーである「猫森うむ子氏」が手がけた限定のSBTです。また、LLACハウスへ続く道に使用する大島石に支援者のウォレットアドレスが刻まれます。

関連:譲渡できないNFT「SBT」とは?

NFTとクラウドファンディングの未来

NFT×クラウドファンディングでは、従来のクラウドファンディングとは異なる価値が生まれる可能性があります。

返礼品の準備コストが下がる

NFTを使用することで返礼品の準備コストを大幅に削減できるという点は、非常に重要なメリットと言えるでしょう。

通常、返礼品として物品を提供する場合、その品物の製造や発送には相当なコストがかかります。例えば、御礼状を送るだけでも、郵送料が発生します。

しかし、NFTはデジタルデータとして存在するため、物理的な製造や配送のコストがかからず、これによって返礼品の提供コストを大きく削減できるのです。これは、特にコスト削減を目指す組織や個人にとって大きな魅力となるでしょう。

デジタルデータの形式であるため、迅速かつ効率的な返礼の実現が可能になります。

即時着金と手数料ゼロ

リターンにNFTを活用することで、即時着金や手数料ゼロというメリットがあります。

従来のクラウドファンディングの場合、終了から数日後の着金となります。しかし、NFTの場合は販売した金額がすぐにウォレットに入金されます。そのため、すぐに資金が必要な場合には大きなメリットとなります。

また、手数料がゼロというのもメリットです。クラウドファンディングでは、プラットフォーム手数料として10%〜20%が掛かります。 NFTの場合は、ガス代は掛かるもののプラットフォームを必要としないため、手数料は限りなくゼロに近いです。

このようにNFTを用いたクラウドファンディングの場合、返礼品をデジタルアセットとして提供することで、物理的な製造や配送のコストを削減できます。また、ブロックチェーン技術を活用することで、透明性やセキュリティの向上も期待できます。

一方で、通常のクラファンプラットフォームを使用し、返礼品をクラウドファンディングにする場合はプラットフォームの手数料が発生することを念頭に置く必要があります。

これらの違いを理解し、プロジェクトの目的やリソースに合わせて最適な選択をすることが重要でしょう。

支援者とプロジェクトの新しい関係性

クラウドファンディングにNFTを組み合わせることで、支援者とプロジェクトの新しい関係性を構築できます。

従来は、支援をして返礼品を受け取りをするだけで、支援者がプロジェクトに関わっていくことはありません。

しかし、NFTは将来的に価格が上昇する可能性があることから、支援者が長期的にプロジェクトに関わってくれます。また、コミュニティも形成されるため、プロジェクト運営側と支援者の距離が近いのもメリットです。

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