Playknotとスニフアウト、メタバース制作における生成AI活用研究の一環としてUEFNを用いたゲーム開発の実証実験を実施

XRに関する開発及びコンサルティングを提供する株式会社playknotと、東大発の生成AIベンチャーである株式会社スニフアウトは、ChatGPTをはじめとする生成AIとUnreal Editor For Fortnite(UEFN)を用いたゲーム開発の実証実験実施を発表した。

両社は今年10月、XR/メタバースと生成AIなどの隣接領域の最新技術を活用したソリューション提供に向けた業務提携を発表しており、近年ニーズの高まるフォートナイト上でのメタバース制作・開発において、生成AI活用の研究の一環として本プロジェクトを開始。

本実証実験では、生成AIを用いてゲームのシナリオやキャラクター、背景などのコンテンツを自動生成し、UEFNでそれらを組み合わせてゲームを制作することで、従来の手法よりも効率的かつ創造的なゲーム開発が可能かどうかを検証している。

なお、本実証実験で制作されたゲームは、フォートナイト内で公開され、プレイヤーはフォートナイトのクリエイティブモードからアクセス可能となっている。

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NeoCrossRunについて

島コード:3435-4101-7734

■ゲームコンセプト(生成AIによって作成)

NeoCrossRunは、未来都市の雑踏を駆け抜けるハイパーカジュアルゲーム。
プレイヤーは、車・ドローン・予測不能な障害物を避けながら最高速度で道路を進む。
ゲームは、スピード感と緊張感を増すために、電子音楽と未来的なビジュアルで強化されている。

■ゲームマップの特徴(生成AIによって作成)

NeoCrossRunの舞台は、ネオンで溢れ、巨大なビルが立ち並ぶ未来都市。
都市は活気に満ち、多種多様な車やドローンが道路を行き交い、それらの移動パターンは一定ではなく、プレイヤーには絶えず状況を読み取り、瞬時に判断するスキルが求められる。
キャラクターは道路を進むほどにスピードが上がり、避けるべき障害物の数も増えていき、プレイヤー自身の反射神経と集中力が試される。

生成AIの貢献

本プロジェクトにおける生成AIの貢献は以下の通り。

■ゲームコンセプトの生成

▷ 使用した生成AI:ChatGPT(GPT-4)

ゲームの名前や世界観などを含むゲームコンセプト全体は生成AIによって決定され、以下の様々な生成AIで作成された要素は、全てこのコンセプトに基づいて生成されている。(※下記はその一部)

ゲームタイトル: "NeoCrossRun"
コンセプト: NeoCrossRunは、未来都市の雑踏を駆け抜けるハイパーカジュアルゲームです。プレイヤーは、車、ドローン、そして予測不能な障害物を避けつつ、最高速度で道路を進みます。ゲームは、スピード感と緊張感を増すために、電子音楽と未来的なビジュアルで強化されます。...

■ スカイボックスの生成

▷ 使用した生成AI:Skybox AI

Fortnitのマップの外側に描かれている背景画像のことをスカイボックスと呼び、このスカイボックスは、ChatGPTによって作られたプロンプトから画像を生成するモデルによって生成された。

Playknotとスニフアウト、メタバース制作における生成AI活用研究の一環としてUEFNを用いたゲーム開発の実証実験を実施

■ ゲームフィールドの生成

▷ 使用した生成AI:Midjourney, ZoeDepth

実際にユーザーが移動するゲームのフィールドは、コンセプトをもとにChatGPTで作られたプロンプトによって画像生成AIとDepth(深度)推定AIを組み合わせて生成された。

Playknotとスニフアウト、メタバース制作における生成AI活用研究の一環としてUEFNを用いたゲーム開発の実証実験を実施

■ オブジェクトの生成

▷ 使用した生成AI:Midjourney, CSM

ゲーム内で障害物として登場する車やドローンは、ChatGPTによってコンセプトにフィットするように作られたプロンプトを用いて3Dモデル生成AIによって生成された。

Playknotとスニフアウト、メタバース制作における生成AI活用研究の一環としてUEFNを用いたゲーム開発の実証実験を実施

■ BGMや効果音の生成

▷ 使用した生成AI:MusicGen

ゲーム内で使用されているBGMや効果音は全てコンセプトをもとにChatGPTでプロンプトを作成し、音声生成AIによって生成された。

開発チームよりコメント

『本実証実験を通しての所感として、生成AIによるBGM生成やコンセプトメイクのクオリティの高さに驚かされた一方で、3Dモデルの生成に関してはまだまだ改善の余地があると感じました。ゲームプレイにおいては十分に実用可能であるものの、2Dの画像をもとに生成した3Dオブジェクトは解像度が低くなってしまうという課題がありました。
また、今回は生成AIで作成した背景やオブジェクトをUEFNで組み合わせる作業は人力で行いましたが、ChatGPTのVerse(UEFNでゲームを作成する際に使用する言語)への対応や、プログラミング支援ツールGitHub Copilotの活用などによって、UEFN開発におけるプログラム部分も今後生成AIでトライしたい領域です。 今回の実証実験を通して得られた知見や改善点をもとに、今後もXR/メタバース領域における生成AIの活用に関する研究に尽力して参ります。』

会社概要

株式会社playknot
> コーポレートサイト

株式会社 スニフアウト
> コーポレートサイト


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