10月稼働したナゴヤフードの新本社兼倉庫
(画像=10月稼働したナゴヤフードの新本社兼倉庫)

中京地域の給食向け食材卸ナゴヤフードは、本社と倉庫を名古屋市南区加福町に移転拡大し、10月稼働した。総投資額は約13億円。給食食材で需要高まる冷凍食材の保管能力を従来比3倍以上に増強。作業動線を簡略化し、作業効率を向上させた。給食向け外販事業を強化し、地域の給食需要に対応する。

新本社と倉庫は名古屋市南区加福町2の5の2に建設した。敷地面積は約6,600平方メートル、延べ床面積は約3,100平方メートル。冷凍、冷蔵、常温の3温度帯の食材保管能力は約2,090平方メートルで、そのうち冷凍保管庫面積は従来222平方メートルだったが、3倍以上の約700平方メートルに拡大した。

倉庫内通路の余剰部分を極力減らし作業可能面積を広げ、従来倉庫内に複数あった冷凍保管庫を一ヶ所に集約することで作業効率も高めた。また、バーコードによって食材を仕分けるシステムも導入し、仕分け作業の迅速性と正確性も高めた。

10月6日には竣工式・内覧会が開かれ、工場竣工関係者や取引先卸・メーカーなど約70名が参加した。

山本貴廣社長は「ナゴヤフード設立50周年の節目の年に新センターができてうれしい。これから中京地域の給食食材物流の発展に寄与していきたい。昨今、食材の安全性の重要性は高まっている。衛生管理が整ったセンターの竣工で、品質管理を徹底したい」と抱負を語った。

また、山本昌弘会長は「4年ほど前から健康経営に取り組んでいる。社員・従業員が働きやすい職場環境にするためいろいろな意見を聞いて工夫した。冷凍、冷蔵、常温の各食材の区分けをしっかりして、配送、ピッキングスペースも十分確保した」と語った。

ナゴヤフードの現売上高は約24億円。そのうち75%が親会社のメーキューへの卸が占め、給食向け外販事業は25%に留まる。保管能力拡大を機に、生産性も高めながら、地域の病院・介護施設、保育園・幼稚園など給食施設や同業給食事業者、外食事業者への外販事業を強化する。冷凍野菜や魚などのプライベートブランドの立ち上げも計画。給食食材需要に対応し、5年後の売上高は4割増の34億円を目指す。