食品産業新聞社
(画像=食品産業新聞社)

ピザ協議会がこのほど発表した2022年度ピザマーケット調査結果(ピザ推定末端売上高)は、前年比3.6%増の3278.9億円と伸長した。

2021年度に初めて3000億円を突破(3163.6億円)したが、引き続き2年連続の増加となり、過去最高値を更新した。同調査を初めて実施した1993年度1770億円と比べ1.8倍を超える規模となった。

調査内訳を見ると、メーカー出荷額は前年比2.5%増と伸長、2015年度から8年連続の増加となった。市販用、業務用ともに前年実績を上回り、市販用 対 業務用の比率は、90.6%対9.4%(前年91.2%対8.8%)だった。正会員メーカーのトッピング済みチルドピザは、引き続き増加した。冷凍ピザは3年連続の減少から転じて増加。クラスト(主に業務用)も増加したという。

正会員以外の調査数値を加算した、メーカー製品由来の推計末端売上高は2.7% 増の1556.3億円と増加した。

一方、2022年度はコロナ禍が終息の兆しを見せ、外食市場が回復傾向となった。ワールドカップ、WBCなどデリバリーニーズが高まるイベントを背景にピザ宅配店の売上も伸長し、「ピザ宅配店及び専門店、通販業者、イタリアンレストラン」のピザ売上高は推計で前年比13.3%増の1867.3億円と伸長。メーカー製品由来推計値との重複分を引いた、同推計ピザ売上高も前年比4.5%増の1722.6億円と伸長した。

同調査は、正会員はじめ主要メーカー製品出荷金額を基に推定したピザ末端売上高、宅配・外食データを基に推定した市場規模を合算するなどして算出している。

調査・分析は2021年度同様、生活科学研究所に委託した。正会員メーカーはじめ主要メーカーに「ピザメーカー調査票」を送付し▽トッピング済み冷凍及びチルドピザの出荷量、出荷金額▽クラスト(生ドウ、冷凍ドウを含む)の出荷量、生産金額▽前述の対前年比▽市販用、業務用の別(ただし、OEM の場合は末端消費段階を推定して)▽自社生産比率――などについて回答を求め、正会員全社から回答があり、一部協力が得られなかった企業の数値は推計値とした。

これらを集計・分析するとともに、その他ピザ関連企業の聞き取り調査、外部資料に基づくピザ宅配店・ピザ専門店のピザ販売実績なども含めて、ピザマーケットを推定しているという。

〈冷食日報2023年8月10日付〉