(画像=クボタ・無人自動運転コンバイン)
クボタ(大阪府大阪市、北尾裕一社長)は2024年1月、“世界初”という米麦向け無人自動運転コンバインを発売する。希望小売価格は税込2200万円程度から。
クボタでは既に無人自動運転仕様のトラクタと田植機を投入しており、いわゆる「トラコンタ」の3種全てが出揃うことになる。
無人自動運転では周囲の障害物や人などを検知して停止する機能が必須だが、基本的には圃場に作物が無い環境で活躍するトラクタ･田植機とは異なり、コンバインは収穫対象が存在する状態で作業をすることになる。そこで問題となっていたのが、収穫対象と障害物などを識別する機能だ。今回の機体には前後左右にAIカメラを搭載し、機体前後のミリ波レーダが周囲の状況を監視。収穫対象と障害物や人を識別して自動停止することが可能となった。
作業は圃場の最外周を1周だけオペレータが運転して刈取することで、機械が自動で最適な刈取ルート(圃場マップ)を作成。2周目からは無人自動運転が可能となる。なお、農林水産省のガイドラインによると、作業者(ヒト)は無人自動運転中、目視可能な場所から農機や周辺環境を監視する必要がある。この機体の場合、監視者は約250m先まで届くリモコンで自動運転の開始や停止、前進･後進などの遠隔操作が可能だ。
〈米麦日報2023年7月7日付〉
