矢野経済研究所
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2021年度の新卒採用支援サービス市場規模は前年度比4.9%増の1,225億5,000万円

~2021年度は、企業の新卒採用意欲の回復に伴う需要拡大によって当該市場は再び拡大基調に~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内の新卒採用支援サービス市場(7市場計)を調査し、各種サービス別の市場動向、参入事業者の動向、将来展望を明らかにした。

新卒採用支援サービス市場規模(7市場計)推移・予測

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1.市場概況

2021年度の新卒採用支援サービス市場規模(7市場計)は、前年度比4.9%増の1,225億5,000万円であった。2021年度は、企業の新卒採用意欲の回復に伴い、新卒採用活動を再開する求人企業からの需要を取り込むことで、2020年度に減少推移となった各市場が増加に転じ、さらに新卒紹介サービス市場とダイレクトリクルーティングサービス市場が引き続き増加傾向を維持したことで、新卒採用支援サービス市場は拡大となった。

2.注目トピック

主要な採用・就職活動の手法として定着が進むダイレクトリクルーティングサービス

ダイレクトリクルーティングサービスは、採用・就職活動のオンライン化を背景に認知拡大が進んだことで、登録学生および利用企業が増加傾向にある。企業側においては、採用・就職活動の更なる早期化を背景に、学生への接点創出の前倒しや、接触した初期段階における学生との相互理解の深耕、さらには就職情報サイトに登録・エントリーしない学生層へのアプローチを可能にする効率的な採用手法として認知されている。今後も利用の定着が進み、利用企業はさらに拡大していくとみられる。

学生側においても、合同企業説明会などの対面でのリアルイベントの減少による就職活動の制限や企業との接触機会の減少、オンライン化によるアピール不足(相互理解不足)などの影響により、企業へのアピール手法として登録・利用が促進され、今後も登録学生数は増加していくと考えられる。

3.将来展望

2022年度の新卒採用支援サービス市場規模(7市場計)は前年度比7.1%増の1,312億1,000万円を見込み、2023年度は同6.8%増の1,401億7,000万円を予測する。

今後においても、企業の新卒採用意欲の拡大を背景に、新卒採用支援サービスに対するニーズはより一層高まり、さらには採用手法やサービスに対するニーズの多様化も進行していくとみられる中、求人企業からの需要の取り込みや、新卒採用における課題解決に対応・支援していくことで、新卒採用支援サービス市場は当面、拡大基調で推移していくと予測する。

調査要綱



1.調査期間: 2022年12月~2023年3月
2.調査対象: 新卒採用支援サービス事業者、有力大学法人等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、電話・FAX・電子メールによるヒアリング調査、ならびに文献調査併用
<新卒採用支援サービス市場とは>
本調査における新卒採用支援サービス市場とは、大学生(短大・大学院生含む)の新卒者の採用時に利用されるサービスをさし、その対象は、就職情報サイト市場、イベント・セミナー市場、新卒紹介サービス市場、新卒採用アウトソーシング市場、新卒採用アセスメントツール市場、内定者フォローサービス市場、ダイレクトリクルーティングサービスの7分野の市場とする。
<市場に含まれる商品・サービス>
就職情報サイト、イベント・セミナー、新卒紹介サービス、新卒採用アウトソーシング、新卒採用アセスメントツール、内定者フォローサービス、ダイレクトリクルーティングサービス

出典資料について

資料名2023年版 新卒採用支援市場の現状と展望
発刊日2023年03月30日
体裁A4 342ページ
価格(税込)165,000円 (本体価格 150,000円)

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