4月30日、新潟・旧山古志村で始まったNFTを活用した持続可能な自治への挑戦プロジェクトが、NHK総合の「Dear にっぽん」にて放送されました。
「デジタル村民とつくる未来〜新潟・旧山古志村〜」と題した今回の特集番組では、過疎化が止まらない新潟県旧山古志村の命運を賭けて取り組んだ、ある奇策に迫っています。それは村の外の人たちに仮想空間で村民になってもらう(デジタル村民)というもの。
このプロジェクトによって、山古志発祥の錦鯉をシンボルにしたデジタルアート「Nishikigoi NFT」が発行されました。Nishikigoi NFTには、山古志地域の「電子住民票」としての機能が備わっており、NFTのホルダーとなることで「デジタル村民」として村に所属することが可能です。
その他にも、NFTを保有することで以下のような特典を得られるようになっています。
・デジタル村民としての証
・コミュニティ(山古志DAO)へのアクセス権
・投票権(ガバナンストークン)
リアル村民とデジタル村民とが一体となったコミュニティ「山古志DAO」では、課題の共有や企画の提案などが、Discordを用いて行われています。
また、メタバース空間でも村民同士でコミュニケーションを取る様子が番組内で取り上げられました。山古志で長年続く「古志の火まつり」を、デジタル村民と共にメタバース内で再現し、新たな歴史を刻む瞬間が放送されています。
2021年の山古志DAO発足からメディアやSNS等でも話題となり、2023年現在ではリアル村民の800人を超える、1000人以上のデジタル村民が所属しています。NFTをきっかけに山古志の今後について共に考え行動する仲間の輪が広がりました。
今後は、デジタル村民10,000人を目指し新たな村づくりに挑戦し、持続可能な「山古志」を目指していきます。また、山古志DAOがハブとなり、日本各地のプロジェクトをつなげ、貴重な文化や地域の営みを存続させるプラットフォームへの進化も目標としているとのこと。
限界集落の価値を最大限に広げ、地域を存続させるための挑戦として奮闘する旧山古志村の取り組みに、今後も目が離せません。
【参考】
2023.4.30
2023.4.19
アイキャッチ画像引用元:山古志オフィシャルウェブサイト