人生を豊かにしたい人のための日本酒
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(本記事は、近藤 淳子氏(著)、葉石 かおり氏(監修)の著書『人生を豊かにしたい人のための日本酒』=マイナビ出版、2022年9月26日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)

日本酒を飲むと気持ちが緩やかになりリラックスできます。これは、日本酒に多く含まれる「アデノシン」という成分によるものです。

このアデノシンは、体の血管を拡張し、血液の流れをスムーズにする働きがあります。つまり、血行が促進されることで体温が上昇しやすくなるのです。それにより、体がぽかぽかとしてきてリラックスすることができるというわけです。

血行が促進されると筋肉もほぐれて緊張感がゆるみ、肩こりや腰痛も軽減される効果が期待できます。

また、アデノシンにより「IGF―1(インスリン様成長因子)」の分泌が促進されるという研究報告もあります。IGF―1とは、組織細胞の成長の促進や、傷ついた組織細胞の修復改善に関わる大切なホルモンの一つです。例えば、発毛、育毛、抜け毛予防にも効果を発揮すると言われています。日本酒を飲むことで、美髪にもなれる可能性があるということですね。

さらに、日本酒には白ワインの約10倍ものアミノ酸が含まれています。アルコール飲料の中で一番豊富な含有量です。アミノ酸とは、血管や内臓、皮膚、筋肉などのもとになるたんぱく質を構成している成分です。アミノ酸は人の体にとって、欠かせない重要な栄養素。そのアミノ酸を日本酒から摂取できるなんて、こんなうれしいことはありません。

この、アミノ酸に含まれる成分の一つ「セリン」には、角質内の水分や油分を保持して、肌のバリアを強める機能があります。日本酒を飲むことで美肌効果が期待できるのは、このセリンのおかげです。

また、脳にとっては日本酒に含まれるアルコールがリラックス効果につながっています。実は「脳は自らアルコールを欲している」という説があります。脳には「血液脳関門」と呼ばれる機能が存在します。これは、脳にとって有効な物質しか通さない非常に強力なバリアです。ただ、強力なバリアでありながら、アルコールは大歓迎なのです。この現象について、ある脳科学者は、「アルコールには、普段は理性を保つ前頭葉を解放してくれる効果があるからでは」と分析しています。脳はお酒が大好きと言えそうですね。

日本酒は適量を守りつつ、ストレス解消効果を上手に利用しましょう。

人生を豊かにしたい人のための日本酒
執筆 近藤淳子(こんどう・じゅんこ)
一般社団法人ジャパン・サケ・アソシエーション副理事長・マスター講師。
TBS系列北陸放送のアナウンサーを経て、現在はホリプロアナウンス室所属のフリーアナウンサーとして、日本酒イベントの司会などに携わる。また、日本酒関連のセミナーの開催、コラム執筆・監修、飲食店のコンサルティングなど各方面で活躍。2009年から女性限定の日本酒会「ぽん女会」主宰。国際NGO、海外ラグジュアリーブランド、地方自治体との日本酒コラボレーション企画を行う。著書に『現役アナウンサーが教えるあなたが輝く話し方入門』(シンコーミュージック・エンタテイメント)ほか。
監修 葉石かおり(はいし・かおり)
酒ジャーナリスト、一般社団法人ジャパン・サケ・アソシエーション理事長、エッセイスト。
酒と料理のペアリング、酒と健康を核に執筆、講演活動を行う。2015 年一般社団法人ジャパン・サケ・アソシエーションを設立。
国内外で日本酒の伝道師・SAKE EXPERT を育成する。
『名医が教える飲酒の科学』(日経BP)がシリーズ累計17万部のベストセラーに。近著に『おうちで簡単 日本酒×おつまみ極上ペアリング』(マイナビ出版)がある。

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