食品産業新聞社
(画像=食品産業新聞社)

農林水産省は3月17日、メキシコ向け日本産精米の輸出が可能になったと発表した。メキシコはこれまで、「自国への侵入を警戒する病害虫が日本で発生していること」を理由に日本産精米の輸入を禁止していた。

農水省とメキシコ植物検疫当局との協議の結果、「植物防疫所による輸出検査を受け、コクヌスト(貯穀害虫)の不在が認められること」を主な条件に、輸出が可能になった。

なお、JETRO(日本貿易振興機構)によると、2022年のメキシコの外国産精米の輸入量は7万1596tで、そのうちアメリカ産が62.2%を占める。2022年は一大産地のカリフォルニア州の水不足などを背景に、平均輸入価格が上昇。2019年はkg0.7ドルだったのが、約1.5倍の1.04ドルに上昇した。「アメリカ産の価格上昇傾向により、日本産精米は品質面のみならず価格面でもアメリカ産との競争力を持つ可能性がある」(3月17日付ビジネス短信)。

〈米麦日報2023年3月22日付〉