(本記事は、理央 周氏の著書『なぜ、サボる人ほど成果があがるのか?』=日本実業出版社、2023年3月10日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)
上司から指示を受けると、重要な仕事でなくても無条件に優先順位をあげてしまう人がいます。基本的に、優先順位をコントロールするのは自分です。
仕事の指示や依頼を受けるときには、相手が誰であっても、「いつまでに必要か」の緊急度と「どのぐらい優先したほうがいいか」の重要度の両方を確認しましょう。
この緊急度と優先度の具合は、いま進行中の直近の仕事などを加味して判断します。上司が急ぐようであれば、「いま進めている案件Aよりもそちらを優先したほうがよろしいですか?」と上司に状況を伝えたうえで判断をあおぎましょう。
なかには、「そうはいっても、私の上司は本当に理不尽なので、すぐにやらないと、たいへんなことになります!」という人もいるでしょう。
その場合は、上司の傾向と対策を練っておくのがおすすめです。たとえば、「第3週の木曜ぐらいには、仕事の進捗について確認される」という傾向をつかんでいれば、第3週の火曜日ぐらいに報告するという対策を立てられます。こうして先手を打てば、こちらのペースで仕事を進められるはずです。もちろん、予測できないこともありますが、それも新たな傾向と割り切って、蓄積していけばいいでしょう。
ここでのポイントは、成果を出すには上司の顔色をうかがうよりも、自分で優先順位をコントロールするためにできることはなにか、を意識して工夫することです。
理央 周(りおう・めぐる)
マーケティングアイズ株式会社代表取締役/関西学院大学専門職大学院経営戦略研究科教授。本名:児玉洋典。1962年生まれ。静岡大学人文学部経済学科卒業。
大手自動車部品メーカー、フィリップモリスなどを経て、米国インディアナ大学にてMBA取得。アマゾン、マスターカードなどで、マーケティング・マネジャーを歴任。2010年に起業し翌年法人化。収益を好転させる中堅企業向けコンサルティングと、従業員をお客様目線に変える社員研修、経営講座を提供。『売れない問題 解決の公式』『「なぜか売れる」の公式』(ともに日本経済新聞出版社)、『仕事の速い人が絶対やらない時間の使い方』(日本実業出版社)など著書多数。
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