(本記事は、浦 大輔氏の著書『Golf パットは読みが8割』=エクシア出版、2022年9月16日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)
グリーンは平らじゃない
グリーンはゴルフコースの要素の一つ。フェアウェイとは違って芝を極めて短く刈り込んだエリアで、ボールがスムーズに転がります。グリーン上で使用するクラブに制限はありませんが、正確性の見地からグリーンに特化したクラブが使われます。それがパターです。詳細は後述しますが、グリーンまでのフェアウェイ(花道)が平らでもグリーン面が平らなことはまずなく、全体がいずれかの方向に傾いていて、さらにその中にも小さな傾斜が混在しています。平らに見えても必ず傾斜があるということです。
典型的なのがいわゆる“受けグリーン”。手前側が低く奥に向かって高くなっているグリーンで、日本のゴルフコースは99%が受けグリーン。“名門コース”や古いコース、あるいは2グリーンのコースでは受けグリーンに加えてグリーンが小さい場合が多くあります。
広いグリーンは受けているだけではない
受けグリーンは奥に外すと厄介なので手前から攻めるのがセオリーとされています。難しいがゆえに、奥に外させないための作りとも考えられます。小さな受けグリーンに限ったことではありませんが、グリーンを囲んでいるエプロン(またはフリンジ。日本ではカラーと呼ばれる芝の短いエリア)までをグリーンと考えて攻めると幾分ターゲットを広く感じられるでしょう。これに対し、比較的新しいコースや外国人デザイナーの手によるコースのグリーンは大きいのが一般的。平均して縦横30ヤードくらいの幅があります。
また、全体は受けていても奥や左右両サイドに向かって下っているグリーンも多いので、日本のセオリーに従って手前から攻めても必ずしもセーフティーではなく、超ロングパットが残ってしまうことがあります。もちろん、広くても受けているグリーンもありますから事前にチェックしておきたいところです。
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