超トーク力 心を操る話し方の科学
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(本記事は、メンタリストDaiGo氏の著書『超トーク力 心を操る話し方の科学』=CCCメディアハウス、2021年4月20日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)

説得力が増すアフェクト・ボーカライゼーション

心理学の研究によると、人は話の内容に加え、相手の声の抑揚から特定の感情を読み取っていることがわかっています。特に驚きや悲しみの感情は、声色の変化によって強く相手に伝わります。

こうした声と相手の心理の結びつきを味方につけることで、次のような発話をすると説得力を高め、話し相手の信頼を勝ち取りやすくなります。

では、どのような話の抑揚が有効なのでしょうか。ポイントは3つあります。

超トーク力 心を操る話し方の科学
(画像=『超トーク力 心を操る話し方の科学』より)

①話し声は少し低めで、普段よりゆっくり

私の動画では、新しい知識を多くの人にひとり語りで伝えるため、早口かつ高いトーンで話しています。しかし、これはレアケース。通常の1対1の対話、日常的なグループでの会話では、声のトーンを低めにし、普段よりもゆっくり話すことを心がけると説得力、信頼感ともに増すことがわかっています。

特に相手に伝えたいこと、あなたがアピールしたいポイントについては、1つ1つの言葉をゆっくりはっきりと、低い声で発話しましょう。すると、相手の理解力が高まり、心に刻み込みやすくなります。

②簡潔に話をする

私は平気で20分でも30分でも、なんなら120分でも聞き手を飽きさせることなくしゃべり続けることができますが、これもまたレアケースです。

1対1の対話、日常的なグループでの会話ではほとんどの場合、長話は嫌われます。

ですから、1つの話は30秒以内にまとめること。呼吸にすると、ワンブレスかツーブレスくらいです。

そして、大事なのは自分のターンが終わったあとの相手の反応を見ること。

退屈そうではないか、疑問に思っていないか、理解しきれていない表情を浮かべていないか、飽きてしまってはいないか。もし、ネガティブな反応が見えたら、別の会話スターターを使っていきましょう。

③感謝の気持ちを持ちながら話をする

「感謝の気持ちを持ちながら話す」と聞くと、いきなりスピリチュアルっぽい印象が強くなりますが、そうではありません。じつは感謝の気持ちがあると、声のトーンが話し手の普段のベースのトーンから1段階下がることがわかっています。

つまり、声が1段階低くなり、説得力が増すのです。

そこで、話をする前に相手の尊敬できるポイントを探しましょう。できれば3つ見つけたいところですが、1つでも大丈夫です。すると、相手に敬意や尊敬の気持ちを抱けるようになり、無意識のうちに声のトーンが下がります。

説得力を高める「アフェクト・ボーカライゼーション」はすぐに使える方法です。実際に試してみて、その効果を確認してみてください。

POINT

相手の信頼を得るには「少し低めの話し声」「ややゆっくり」「30秒以内」「相手の尊敬できるポイントを見つける」を意識して話す。

超トーク力 心を操る話し方の科学
メンタリストDaiGo
英国発祥のメンタリズムを日本のメディアに初めて紹介し、日本唯一のメンタリストとしてTV番組に出演。その後、活動をビジネスやアカデミックな方向へ転換、企業のビジネスアドバイザーやプロダクト開発、作家として活動。著書は累計400万部。
ビジネスや健康法、恋愛や子育てまで幅広いジャンルで人間心理をテーマにし、YouTubeや独自配信アプリ【Dラボ】にて動画配信を精力的に行っている。
趣味は1日10~20冊程度の読書、猫と遊ぶこと、筋トレ。

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