2021年度の屋根材市場規模は前年度比106.9%の94,339 千㎡
~新設住宅着工戸数の増加や倉庫需要の増加により市場は拡大~
株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内屋根材市場を調査し、素材別の製品動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。
国内屋根材市場規模推移
2021年度 国内屋根材市場における素材別シェア
1.市場概況
2021 年度の国内屋根材市場規模は94,339千㎡(前年度比106.9%)となった。国土交通省「建築着工統計」によると、新設住宅着工戸数の増加や倉庫を中心とする建築需要の増加がみられることから、市場は拡大した。
屋根材市場は、金属屋根の主要用途である倉庫の建築着工や新設住宅着工に高く依存していることから、今後もこれら倉庫の建築着工や新設住宅着工の動向に連動して推移するとみる。
2.注目トピック
金属屋根材が市場全体の63.2%を占有
2021年度の屋根材市場における素材別シェアは金属 63.2%、セメント系瓦 15.0%、粘土瓦 13.4%、シングル材 5.6%、石粒付金属 2.9%となった。
3.将来展望
2022年度の国内屋根材市場規模は、100,920千㎡(前年度比107.0%)と予測する。新設住宅着工戸数は、建築工事費の上昇による価格上昇から、消費者の持家需要減退が影響して、横ばいから微減で推移すると予測する。一方、カバー工法(既存屋根材の上に新規屋根材をかぶせる施工方法)による屋根のリフォーム需要は、屋根材メーカー各社の訴求もあって好調を維持している。また、EC(電子商取引)市場の拡大を背景とした物流倉庫の新設需要が増加しているため、金属屋根材の需要増加が期待できることから市場を牽引し、市場全体は拡大するものと予測する。
調査要綱
1.調査期間: 2022年7月~9月 2.調査対象: 屋根材製造事業者、屋根材販売事業者や屋根材関連業界団体等 3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談取材(オンライン含む)、ならびに文献調査併用 |
<国内屋根材市場とは> 本調査における屋根材市場は、粘土瓦、セメント系のプレスセメント瓦、コンクリート瓦、住宅屋根用化粧スレート(新生瓦)に分類されるセメント系瓦、アスファルトシングル材、55%アルミ亜鉛合金めっき鋼板(ガルバリウム鋼板)、ステンレス、アルミ、 銅、チタン等の金属系屋根材、石粒付金属屋根材を対象とする。なお、ビル等の陸屋根の屋上における押えコンクリートや各種防水材は屋根材に含んでいない。 対象分野のうち、粘土瓦の2016年度から2019年度実績値は経済産業省「工業統計」、金属屋根材の2016年度から2019年度実績値は一般社団法人日本金属屋根協会のデータを引用している。 |
<市場に含まれる商品・サービス> 粘土瓦、セメント系瓦(プレスセメント瓦、コンクリート瓦、新生瓦)、シングル材、金属屋根材、石粒付金属屋根材 |
出典資料について
資料名 | 2022年版 屋根材市場の全体像と素材別実態 |
発刊日 | 2022年09月30日 |
体裁 | A4 302ページ |
価格(税込) | 165,000円 (本体価格 150,000円) |
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