コロナ禍で注目が集まるテイクアウトサービス。駅ナカで店舗を展開する「ピザオリーブ」の存在感も日を追うごとに高まっている。今話題のピザチェーンを紹介する。
(※2021年8月号「注目のNEW FCビジネス」より)
〝冷めても美味しい〞をコンセプトに商品を開発
「ピザオリーブ」をご存知だろうか。さまざまな店舗が軒を連ねる駅ナカに出店する持ち帰り専門のピザ屋だ。駅ナカテイクアウトピザのパイオニアとして1号店の出店から約 20年、現在、東京・神川県内の主要駅に店舗を出店している。
その最大の特徴は、最小1坪という、コンパクトなビジネスモデルにある。コンパクトであるがゆえに、少人数でのオペレーションが可能で、人のマネジメントもしやすい。 目の届く範囲ですべての作業が行えるため、人為的なミスも発生しにくい。また、賃料も低く抑えることができる。まさに、人手不足が顕著で、かつ人件費が高騰している今の時代に合ったビジネスモデルだと言える。
テイクアウト専門のため、冷めても美味しく食べられるように生地や上に乗せるチーズには特別なこだわりがある。生地は小麦などを独自配合し、時間をかけてじっくり発酵させている。またチーズも、油っぽさが苦手な人でも食べやすいように、数種をブレンドしたものを使用している。焼き上げ方も独特で、高温・短時間で焼き上げるピザが多い中、あえて低温で時間をかけてゆっくり焼き上げている。
価格はハーフサイズで580円〜、Mサイズで1枚1030円〜と、他のピザチェーンと比べてかなり安い。人件費や家賃といった固定経費を低く抑えているからこそできる芸当だ。ハーフサイズは、1枚だと食べきれないという女性客に特によく売れるのだという。
3坪の店舗を出店する場合にかかる初期投資は、物件取得費を除き加盟金が300万円、保証金が300万円、研修費が50万円、内外装設備費200万円、厨房機器費200万 円が発生する。5坪の店舗のひと月当たりの売上は500万円を想定。ここから家賃50万円、原価175万円、人件費(調理兼店長)44万4000円、人件費(調理補助)24万6 000円、人件費(販売員)34万5000円、 水道光熱費7万円、その他(ポスシステム利用料、電話代・交通費6万円、ロイヤリティ(売上の5%)25万円といった経費を差し引き、133万5000円が利益として残る計算だ。
加盟対象は個人・法人。法人の場合は、過去3年間において利益計上できていることが前提となる。また、他のピザチェーンを経営している場合は加盟できない。契約期間は5年。募集エリアは首都圏および関西。