お金は出ていくが自分の会社を守るための保守的節税「中小企業退職金共済に加入する」
会社の経営資源はよく「ヒト、モノ、カネ」と言われます。
その中でも「ヒト」つまり「人材」はどんな会社でも重要な資産なのではないでしょうか。特に長年会社に貢献してくれた社員には情も移り家族のような存在になりますね。そんな社員が退職するときには退職金を支払ってあげたいものです。
でも突然大きな金額の退職金を支払うのは、資金繰りが難しい。これも中小企業の本音でしょう。そこで役に立つのが「中小企業退職金共済」です。
この制度は、「中小企業退職金共済本部(中退共)」という国の運営する機関に毎月掛け金を支払えば、従業員が退職したときには会社に替わって中退共が退職金を支払ってくれるという制度です。
掛け金は従業員ごとにいくら掛けるか決めることができ、その金額は5千円から3万円まで16種類の中から選ぶことができます。この掛け金は全額が経費になり節税になるわけですが、1年間は国が掛け金の一部を助成してくれるという制度もあります。
ただし注意点が2点あります。
それは「従業員全員を加入させなければいけない」ということと「役員は加入できない」ということです。本当に従業員さんの福利厚生のためにある節税方法と考えるのが良いでしょう。会社が発展してきて、従業員さんにちゃんとした待遇を用意してあげたいのであれば、退職金のことも頭に入れておかなければいけない問題です。
計画的に退職金の準備をしていきましょう!(提供:ベンチャーサポート税理士法人)