節税対策,税金の世界,種類
(写真=William Potter/Shutterstock.com)

税金の世界は「知らない人は損をして、知ってる人が得をする」 節税には種類がある

「節税」というものにもいくつか種類があります。
私はそれを4つに分けています。
1.お金が出ていかない最優先の王道的節税
2.お金は出ていくが将来につながる投資型節税
3.お金は出ていくが自分の会社を守るための保守的節税
4.お金が出ていき将来にはつながらない消費型節税

この4つの節税をちゃんとした順序で実行していくことが、節税の大前提になります。多くの方が、この順序を誤ります。
利益が残ったら4の消費型節税からはじめてしまうという方が多いのです。

正しい方法は次の通りです。
最初に、お金を使うことなく出来る節税である「王道的節税」をしっかりやります。

例えば役員報酬の金額を最適なところに設定することや、旅費規程の作成、在庫の評価見直し、特別償却・税額控除といった節税になります。
この部分をちゃんとやるだけで、会社によっては数百万の節税効果は軽く出てきます。これをやらずに脱税する人がいるというのは、本当に残念なことです。

次に、「王道的節税」を実行した後でも利益が残っている場合。
このときに検討すべきは2の「投資型節税」と3の「保守的節税」です。

この2つはどちらを先にというのはないので、どちらも同時に、自分の会社に合うものを選ぶということでいいでしょう。
会社によっては広告宣伝費に投資するところもあれば、人材確保のために投資するところもあるでしょうし、得意先の連鎖倒産のリスクがある際には倒産防止共済に加入するというところもあるでしょう。

まず自分の会社にとって、どの節税を優先させたいかを決めて、優先順位の高いものから実行していきましょう。

「投資型節税」と「保守的節税」もやりきった後、それでも利益が残っている場合。このときは2つ選択肢があります。
それは「消費型節税」をやるか、そのまま税金を払うかです。

別に私は消費型節税が絶対にダメって言っているわけではありません。
頑張って稼いだわけですから、自分へのご褒美としてある程度やるのはいいと思っています。
ただ、その時期と順序を誤ると自分が苦しくなるということを言いたいだけです。
それを考えて「消費型節税」をやるか、税金を払うかを選択しましょう。

では、次章以降で、それぞれの節税について具体的に説明していきますね!(提供:ベンチャーサポート税理士法人