矢野経済研究所
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2020年度の国内アフィリエイト市場規模は前年度比5.2%増の3,258億円の見込

~コロナ禍で成長する分野(業種)と縮小する分野が出ており、全体は成長するものの、伸長率は鈍化傾向の見通し~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内のアフィリエイト市場を調査し、市場概況、アフィリエイトサービス事業者の動向を明らかにした。

国内アフィリエイト市場規模推移と予測

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1.市場概況

主要ASP(アフィリエイトサービスプロバイダ)においては、引き続き売上が拡大している事業者が多いが、2020年度は新型コロナウイルスなど外部環境の影響により市場の伸長率は鈍化する見込みである。どの分野(業種)を主に取り扱ってきたかによって好業績の企業もあれば、業績が悪化した企業もあり、市場全体は成長したものの、主要なASPの間でもばらつきがみられている。そうした状況の中でも、2019年度の国内アフィリエイト市場規模は前年度比108.0%の3,099億円まで拡大し、2020年度は同105.2%の3,258億円と見込む。

アフィリエイト市場拡大の背景としては、広告主におけるアフィリエイト広告への予算シフトや、スマートフォン経由での商品やサービス売上増によるEC分野の拡大が挙げられる。

2.注目トピック

ITPによるクッキーの制限やGoogleアルゴリズムなど外部環境の変更への対応

外部環境に関しては、ITP(Intelligent Tracking Prevention:サイトトラッキングの抑止機能)によるクッキーの制限や、Googleアルゴリズムのアップデートによる検索順位変動のほか、ヤフーの広告出稿のレギュレーションの強化によるアフィリエイトサイトの広告出稿の厳格化実施など、アフィリエイトサイトにとってのネガティブと考えられるレギュレーションの変更が行われた。

また、Twitterなどのソーシャルメディア(SNS)に関してもレギュレーションの厳格化が図られており、アフィリエイトメディアに対してもネガティブなインパクトを与えている。

しかしながら、現状のプラットフォーマーによるレギュレーションの厳格化に関しては、景表法や薬機法などの法規制を遵守しない一部のアフィリエイトパートナーや代理店に対して大きな影響を与えているものの、優良なアフィリエイトメディアにおいてはほとんど影響を受けていない。こうしたレギュレーションの厳格化については、中長期的に見ると決してネガティブ要因ではないといえる。

3.将来展望

アフィリエイト市場は今後も拡大を続け、2024年度の国内アフィリエイト市場規模は4,951億円まで拡大すると予測する。

市場の伸長要因として、以下のような事柄が挙げられる。
・大手企業であるナショナルクライアントのアフィリエイト予算の拡大
・サブスクリプション(定期購入)モデルの拡大
・SNSや動画プラットフォームの集客チャネルの活用拡大
・キャッシュレス分野の拡大
・EC化率の拡大
・コロナ禍でのインターネット利用率の増加
・アフィリエイト市場参入企業の増加の可能性

まず、ナショナルクライアントのインターネット広告への出稿が増えている。この流れは、ダイレクトレスポンス系広告において、ECサイトなどでの広告出稿増加に繋がる可能性が高く、アフィリエイト市場においてもプラスに影響するとみられる。さらに、広告主へのアフィリエイト提案による広告出稿効果が確実に出てきており、アフィリエイトへの評価が高まっていることも市場拡大の要因となっていると考える。
また、EC化率の拡大やECにおける決済サービスの導入障壁が低くなっていくことが挙げられる。加えて、VOD(ビデオ・オン・デマンド)など映像配信を中心に、サブスクリプション分野の拡大が進んでいる。5Gの台頭により動画配信プラットフォームの利用が拡大し、サブスクリプションモデルに適したマーケットが生まれる可能性が高いとみられる。
それ以外では、キャッシュレス化の進展による金融分野の拡大のほか、新型コロナウイルスの影響によるEC取引の急拡大、インターネット利用ユーザーの増加、アフィリエイト市場への新規参入事業者の増加なども、市場成長の促進要因として挙げられる。

調査要綱

1.調査期間: 2020年11月~2021年1月
2.調査対象: アフィリエイトサービス事業者(ASP:アフィリエイトサービスプロバイダ)、業界有識者
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面接取材、およびアンケート調査併用
<アフィリエイトとは>
アフィリエイトとは、Webサイトやブログ、SNSなどに、ある企業サイトへの広告(リンク)を張り、閲覧者がそのリンクを経由して当該企業のサイトで会員登録したり商品を購入すると、Webサイトやブログ、SNSなどのサイトオーナーに成果(コンバージョン)が発生した時に、一定額の報酬が支払われるという広告手法を指す。
本調査におけるアフィリエイトとは、①各種広告主とサイトオーナーを仲介し、広告主から広告料・手数料を得て、サイトオーナーに報酬を支払うASP(代理店)型、②仮想ショッピングモール出店事業者から取扱い商品の販促目的で広告料・手数料を得て、サイトオーナーに報酬を支払うモール型、③自社のショッピングサイトにある商品・コンテンツの販促目的で自社が広告主となり、サイトオーナーに報酬を支払う独自型、④アフィリエイトに必要なトラッキングシステムや分析ツールを提供し、報酬を得るプラットフォーム型を対象とした。

<アフィリエイト市場とは>
本調査におけるアフィリエイト市場は、アフィリエイト広告の成果報酬額、手数料、諸費用(初期費用、月額費用、オプション費用等)などを合算し、算出した。
<市場に含まれる商品・サービス>
各種のアフィリエイトサービス

出典資料について

資料名2021 アフィリエイト市場の動向と展望
発刊日2021年01月29日
体裁A4 195ページ
定価180,000円(税別)

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