矢野経済研究所
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2020年第2四半期の住宅リフォーム市場規模は前年同期比7.5%減の約1.5兆円

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、住宅リフォーム市場の短期的な市場トレンド調査を実施し、2020年第2四半期の市場規模(速報値)を公表する。

住宅リフォーム市場の四半期別の市場トレンド推移

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1.市場概況

2020年第2四半期(4~6月)の住宅リフォーム市場規模は1兆4,724億円(速報値)、前年同期比で7.5%減と推計する。

新型コロナウイルスの感染拡大にともなう「緊急事態宣言」の発出によって、実質的にリフォーム事業者は営業自粛となり、一般生活者においては不要不急のリフォームが行われなかったことを考慮すると、前年同期比で5~6割程度になると予想していた。しかしながら、テレワーク(在宅勤務)の普及により、在宅時間が増えたことによる住宅への関心の高まりなどを背景に、緊急事態宣言が解除されて以降、住宅設備機器の交換などの需要が堅調に推移したことで、想定よりも小幅な落ち込みにとどまった。

2.注目トピック

2020年上半期(1~6月)の住宅リフォーム市場規模は2.8兆円 前年同期比2.0%減

2020年上半期(1~6月)の住宅リフォーム市場規模は2兆8,053億円(速報値)、前年同期比で2.0%減と推計する。
上半期の市況は、新型コロナウイルスの感染拡大に影響を受けたが、前年同期比で第1四半期4.8%増、第2四半期7.5%減となり、結果として上半期を通して2.0%減にとどまった。

住宅リフォーム市場の大半を占める「設備修繕・維持」分野は、前年同期比で0.5%増のプラスとなっている。増改築のように仕様注文の決定や施工に時間のかかるリフォームの回復は鈍いものの、修繕等のメンテナンスリフォームは、在宅時間が長くなることで需要が増えていることが背景にあると考える。

3.将来展望

2020年の住宅リフォーム市場規模は、5.9~6.2兆円を予測する。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響がこれ以上拡大しないことが前提となるが、市場規模は6兆円前後の見通しである。緊急事態宣言が解除されて以降、設備修繕・維持関連分野を中心に需要は堅調に回復している。一方、コロナ禍による経済活動全体の低迷が長引けば、今以上にリフォーム関連への支出(需要)が抑えられる可能性は高い。

調査要綱

1.調査期間: 2020年4月~6月(2020年 第2四半期)
2.調査対象: 各種統計データ及び住宅リフォーム事業者
3.調査方法: 当社専門研究員による市場規模算出、及び文献調査
<住宅リフォーム市場とは>
本調査における住宅リフォーム市場とは、「10 m2超の増改築工事」・「10 m2以下の増改築工事」・「設備修繕・維持関連」・「家具・インテリア等」の4分野をさす。
なお、市場規模は国土交通省「建築着工統計」、総務省「家計調査年報」、総務省「住民基本台帳」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数の将来推計(全国推計)」をもとに推計した。
<市場に含まれる商品・サービス>
住宅の躯体・設備等の修理・修繕・改装に関わる工事等

出典資料について

資料名ヤノ・レポート 2020年8月10・25日合併号
発刊日2020年08月10日
体裁B5 109ページ
定価年間購読80,000円(税別)

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