越境ECの成功事例紹介
アパレル事業を行っている株式会社クーは、国内市場の縮小やコロナ禍におけるインバウンド売上の減少という課題に直面していました。そこで元々台湾に約15店舗の実店舗を運営していたこともあり、futureshopのアライアンスサービスである「WorldShoppingBIZ」を導入し、多言語対応や海外決済・海外配送まで提供する越境EC環境を整備しました。
また、さらなるCVアップのために「shutto翻訳」をトライアル導入し、海外の消費者がスムーズに商品を購入できる環境を整え、かつ日本の商品やブランドの魅力を適切に伝えられる多言語対応を進めました。その結果、株式会社クーは越境ECにおいて売上1.5倍という成長を遂げています。
この事例から、越境ECでは海外の顧客がストレスなく購入できる利便性や、商品を正確に伝えるためのコミュニケーションの両面を強化することが大切であることがわかります。

越境ECの始め方
一般的な越境ECの始め方は、以下の手順があげられます。
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海外のECモールに出店する
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海外のディストリビューターに販売してもらう(こちらから取り組むケースもある)
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越境ECサイトを構築する
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国内向けECサイトを越境EC対応する
ただし、futureshopとしては4→1→3→2の順、つまり「まずは国内向けECサイトを作り、海外からも買ってもらえる越境EC対応をする。アクセス・購買などのデータを分析した上で海外のモールに出店し、軌道に乗ってから越境ECサイトを構築する」という順番をおすすめしています。
1のモール出店は、売上規模が大きくなると手数料などの負担が増加します。2のディストリビューター経由での販売は、長期で見ると手数料がかさんだり、ディストリビューターに依存し取引停止になった場合のダメージが大きかったりと、売れれば売れるほどデメリットが大きくなるためです。
futureshopでは、しっかりと戦略を立てて、自社に合った売り方ができる自社ECサイトでの越境対応が成果に結びつきやすいと考えています。そのため、まずは自社ECサイトを持ったうえで、それを越境対応させることを推奨しています。
ここからは、越境ECの始め方をステップごとに詳しく解説していきます。
STEP1:国内向けECサイトを越境EC対応する
越境ECの始め方としておすすめなのが、国内向けECサイトを越境EC対応させることです。「WorldshoppingBIZ」と呼ばれる代理購入が可能なシステムを導入することで、簡単にECサイトを越境EC対応にできます。
新しく海外専用のECサイトを構築したり、海外のECモールに出店したりするには、高額な初期費用や月額費用、各種手数料などのコストが発生します。しかし、代理購入サービスを利用すれば、既存の国内ECサイトに簡単なタグを設置するだけで、海外からの注文や決済までを代行してもらえるのです。
多額の初期投資や、海外取引に関する知識がなくても、低コストで越境EC市場へ参入できます。
初期投資を抑えたマーケティング施策については、こちらの動画もご参照ください。
STEP2:海外のモールに出店する
越境ECの次のステップとして検討したいのが、海外のECモールへの出店です。AmazonやeBay、Tmallなど、「越境EC」と聞いてはじめに思い浮かべる方も多いでしょう。
モールは膨大な数のユーザーを抱えているため、自社ECサイトだけではリーチしにくい広範な海外顧客層に効率的にアプローチできるのがメリットです。ブランドの認知度向上にも繋がりやすくなります。
一方で、出店には店舗設立時の広告費や保証金などの初期費用や月額手数料、売上に応じた販売手数料などがかかります。モールごとに異なる規約や決済システム、配送方法などに対応する必要があり、運用コストが高くなる傾向にあるのがデメリットです。集客力とコストのバランスを考慮し、自社の商品やターゲット層に合ったモールを選ぶことが大切です。
STEP3:越境ECサイトを構築する
越境ECへの最終段階として、自社独自の越境ECサイトを構築することが挙げられます。
越境EC対応可能な
プラットフォームを使えば、簡単に多言語対応のサイトを立ち上げられます。
一方で自社サイトはモールと異なり、最初から集客力があるわけではありません。集客面を含めた運用コストもかかるため、国内同様しっかりと現地で認知度を高める施策等を実施しないと売り上げがあがらないため、注意が必要です。
ただし、STEP1〜2を経ている場合、これまで得られた海外市場のニーズ、顧客の購買データ、売れ筋商品などの情報を活用し、適切な戦略立案や運営方針を立てやすくなります。いきなりゼロから越境ECサイトに取り組むよりも成功確率は高まるでしょう。