【クリエイティブ分野の中途採用(外資系企業)】顧客体験を向上させるWebデザイン、UI/UX/BX関連職の求人が成長

エイクエント

杉本 隆一郎 ジャパンカントリー マネージャー

【PROFILE】25年以上にわたり、日系・外資IT業界で採用活動に従事し、採用チームを統括・リードしてきた経験を経て、2023年にエイクエントの日本代表に就任。経営層の採用ニーズをキャッチし、人材獲得に取り組んできたノウハウを最大限に活かし、クライアントの人材面における課題解決に共に取り組んでいる。

デジタル活用が加速したコロナ期を経て、クリエイティブ職の採用市場は少しずつ変化を見せ始めています。

オンラインとオフラインをつなぎ、顧客体験の向上や、より良いプロダクト・サービス提供を目的としたWebデザイン、UI/UX/BX(ブランド体験)関連職の求人が成長を見せています。当社の調査によると、エクスペリエンス領域の採用ニーズは前年比で約4%伸びており、中でも東京のUXデザイナーの給与は約12%成長しています。

今年、欧米に本社を置く外資系代理店やコンサルティング企業では、クリエイティブ職の予算確保に苦慮している傾向が見受けられ、正社員から派遣雇用へと切り替えることで対策を講じています。

一方で、事業会社においてはインハウスデザイナーの求人が増え、制作内製化によるコスト削減の動きが見られるのも特徴です。また、クリエイティブ戦略やブランド戦略を設計するストラテジストの需要も増加しており、経営層と同じ視点で会話をし、経営とクリエイティブの橋渡しを行う役割が求められています。

その中で、急速に進化を遂げるテクノロジーやツールの活用はもちろんのこと、顧客のエクスペリエンス全体を把握し、問題提起から解決策の提案、ソリューションの提供まで行える能力を持つ人材の需要が高まっています。また、クリエイティブスキルを活かした情報整理やアウトプット能力、ビジネス視点を持ち、自身の貢献がビジネス成果に与える影響を理解する力も重要な要素となっています。

人材獲得競争が激化する中、企業が優秀な人材を採用するには、時間や場所などにおける柔軟な勤務形態、競争力のある給与を提供することが求められます。また、クリエイティブ職においては企業カルチャーや理念との整合性が人材の定着において重要です。

採用時にはカルチャーフィットや経験、スキルなど何を最優先とするのかを明確にし、それに沿った人材を選択することで、良い採用を実現できるでしょう。

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