2023年は、就職した人が離職した人よりも52万人(小数点第二位以下切り捨て、以下同様)多かったことが、厚生労働省が発表した2023年の雇用動向調査結果で明らかとなった。(文:日本人材ニュース編集部

2023年は就職した人が離職した人を52万人上回り、入職超過率1.0ポイント

2023年の1年間の入職者は850.1万人(入職率16.4%)、離職者は798.1万人(離職率15.4%)で、入職者が離職者を52万人上回り、1.0ポイントの入職超過となった。

前年に比べ、入職率が1.2ポイント、離職率が0.4ポイントともに上昇し、入職超過率は0.8ポイント拡大した。

就業形態別に見ると、一般労働者は入職者449.7万人(入職率12.1%)、離職者451.7万人(離職率12.1%)となった。

パートタイム労働者は入職者400.3万人(入職率27.5%)、離職者346.3万人(離職率23.8%)だった。

入職者を職歴別にみると、転職入職者は540.9万人(前年496.9万人)、未就業入職者は309.1万人(同282.8万人)で、転職入職率は10.4%(同9.7%)、未就業入職率は6.0%(同5.5%)となった。

入職者が多かった産業は、「宿泊業・飲食サービス業」(173.9万人)、「卸売業・小売業」(142.5万人)、「医療・福祉」(126.6万人)。

離職者が多かった産業は、「宿泊業・飲食サービス業」(142.2万人)、「卸売業・小売業」(135.4万人)、「医療・福祉」(115.7万人)。

入職超過率をみると、「宿泊業,飲食サービス業」が6.0ポイントと最も高く、次いで「生活関連サービス業・娯楽業」が4.7ポイントとなった。

一方、「電気・ガス・熱供給・水道業」と「金融業・保険業」がともにマイナス2.1ポイントと最も低く、次いで、「複合サービス事業」がマイナス1.6ポイントとなっている。

【産業別入職率・離職率】
鉱業・採石業・砂利採取業 入職率9.3%、離職率9.2%
建設業 同10.0%、同10.1%
製造業 同10.0%、同9.7%
電気・ガス・熱供給・水道業 同8.3%、同10.4%
情報通信業 同11.7%、同12.8%
運輸業・郵便業 同10.1%、同10.3%
卸売業・小売業 同14.9%、同14.1%
金融業・保険業 同8.4%、同10.5%
不動産業・物品賃貸業 同15.0%、同16.3%
学術研究・専門・技術サービス業 同11.0%、同11.5%
宿泊業・飲食サービス業 同32.6%、同26.6%
生活関連サービス業・娯楽業 同32.8%、同28.1%
教育・学習支援業 同16.0%、同14.8%
医療・福祉 同16.0%、同14.6%
複合サービス事業 同6.2%、同7.8%
サービス業(他に分類されないもの) 同22.5%、同23.1%

調査は、上半期調査9198事業所、下半期調査8643事業所から有効回答を得た。

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