【最強の滋養食⁉】丹波篠山の絶品郷土料理「ぼたん鍋」【兵庫エリア】
【最強の滋養食⁉】丹波篠山の絶品郷土料理「ぼたん鍋」【兵庫エリア】

こんにちは。美味しい食べ物が大好きなライターの「はるの」です!

皆さんは「ぼたん鍋」をご存じでしょうか?
既にご存じの方もいれば、「ぼたんって植物の牡丹?」と思われた方もいるかもしれません。

今回はそんな丹波篠山の郷土料理「ぼたん鍋」の秘密に迫っていきます!

ぼたん鍋ってどんな料理?

ぼたん鍋は、猪肉を使った鍋料理で兵庫県の中でも丹波篠山地区の郷土料理です!

昆布やカツオで取っただしに白と赤の合わせ味噌を入れただし汁に、猪肉や季節の野菜を入れて煮込んで作ります。
兵庫県北部は山椒の産地であるため、好みによって山椒を振りかけて食べる習慣もあります!

山椒がアクセントになって、また違った美味しさを楽しめそうですね。

猪肉は基本的にしつこさのない脂身が特徴でさっぱりと食べることが出来ます。 ロースは柔らかく、淡白・肩ロースは風味がある・ウデ肉は赤身の味が濃厚…というように部位によって味や旨味が大きく異なるので、好みの部位を使って調理するのが特徴です。

一口に「ぼたん鍋」と呼んでいますが、多様な楽しみ方ができるのが魅力的な料理です。

ぼたん鍋のレシピは以下のリンクから確認することができます!
興味のある方はぜひ作ってみてください‼

ぼたん鍋レシピ
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/40_3_hyogo.html

なぜ丹波篠山のぼたん鍋が有名に⁉

猪肉というと、もちろん兵庫県以外でも食べられているお肉です。
では、なぜ兵庫県の丹波篠山地区のぼたん鍋が有名になったのでしょうか⁉

実は、丹波篠山のぼたん鍋が広まったきっかけには明治時代の軍隊が関係しています。
明治41年頃、篠山町に駐屯していた陸軍歩兵部隊第70連隊が訓練時に捕獲したイノシシを味噌汁に入れて、滋養食として食べていました。

その丹波の猪肉の美味しさに感動した兵士たちが、篠山から離れて勤務地に戻ったあとに美味しさを言い広めたことで丹波篠山の猪肉の美味しさが全国に知れわたったのです。

この一連の話を聞いた地元の料理屋が、野菜などをタップリ入れた味噌仕立ての猪鍋を作るようになったことで現在のぼたん鍋の形が完成しました‼

過酷な訓練を乗り切るための滋養食として食べられていたということで、美味しさだけでなく栄養も十分にあることが分かりますね。

「ぼたん鍋」の由来

ここまで、ぼたん鍋の特徴や歴史について紹介してきました!
そもそも、なぜこの「猪肉を使った鍋」を「ぼたん鍋」と呼ぶのか疑問に思った方も多いのではないでしょうか?

実は、この「ぼたん鍋」という名前の由来には諸説あります!

肉食が禁止されていたため、江戸時代に猪を「ぼたん」に置き換えて呼んでいたことからきたという説もありますが、「ぼたん鍋」という名称自体が使われるようになったのは昭和に入ってからです。

また、鍋に入れる前に猪肉の切身を皿に牡丹の花の様に盛り付けたことから名付けられたという説もあります。

他にも、丹波篠山の民謡と関連したエピソードは見逃せません。

昭和6年、篠山市商工会の前身団体が民謡「篠山小唄」の歌詞を募集し、その4番に初めて、「ぼたん鍋」という言葉が登場しました。
「イノ鍋」という語を使うと語呂が悪く、代わりに5文字の「ぼたん鍋」という言葉を使ったそうです。
この民謡が先にできて、その影響で昭和20年頃に地元の料理旅館が「ぼたん鍋」を提供するようになったという説も存在します!

「篠山長唄」だけでなく、江戸時代から歌い継がれる丹波篠山の民謡「デカンショ節」にも「雪がちらちら丹波の宿に猪が飛び込むぼたん鍋」という歌詞がみられます。

たくさんの説がありますが、どの説を見ても丹波篠山とぼたん鍋の関係はかなり深いものであると感じますね。

おわりに

丹波篠山とぼたん鍋の歴史、そしてぼたん鍋の魅力を少しでも感じていただけましたか?

あっさりとした口当たりで、栄養もたっぷりな丹波篠山の猪肉を使ったぼたん鍋を皆さんもぜひ一度味わってみてください!

それでは、また次の記事でお会いしましょう。

参考

うちの郷土料理:農林水産省 「ぼたん鍋 兵庫県」
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/40_3_hyogo.html
丹波篠山市公式観光サイト ぐるり!丹波篠山 「丹波篠山【ぼたん鍋ガイド】」
https://tourism.sasayama.jp/botannabe/
みそ健康づくり委員会「ぼたん鍋」
https://miso.or.jp/museum/miso_culinary_tour/hyougo/
にっぽんの郷土料理観光事典
https://kyoudo.kankoujp.com/botannabe/
日本ジビエ振興協会
https://www.gibier.or.jp/gibier/boar/