さまざまな人事施策をスピーディーに実践して組織力を強化するためには、自社に適した支援サービスをうまく活用していく必要がある。そこで、最近発表された人材の採用・定着・育成に役立つ多くのサービスの中から日本人材ニュース編集部がピックアップして紹介する(文:日本人材ニュース編集部

目次

  1. AIが社員のコメント内容を自動判定し、早期離職のリスクを可視化
  2. 組織内の分断をつなぎ、ビジネスの目的を達成するチーム作りを支援
  3. 生成AIで新卒採用の書類選考と一次面接を行い、業務コスト削減

AIが社員のコメント内容を自動判定し、早期離職のリスクを可視化

防げたはずの早期離職を減少させるために、エン・ジャパンは、入社後の離職リスクを可視化する離職予防ツール「HR OnBoard」にAIによるフリーコメント自動判定システムを搭載した。「HR OnBoard」では、入社後1年間、社員に毎月3問ずつ質問を送信し、オリジナルスタンプでコンディションを回答してもらう。担当者は「晴れ・くもり・雨」の3段階で社員のコンディションを視覚的に把握することができ、離職リスクの早期発見からフォロー実施まで一貫してサポートする。

新たに、これまで目視で確認していた回答者のフリーコメントをAIが自動判定することで、フォローを必要とする社員のSOSをより精度高くスピーディーに把握できるようになる。フリーコメントから、離職につながるリスクのあるコメントは赤色、質問は緑色でハイライトされ、一目でチェックしやすくなっている。

AIが社員のコメント内容を自動判定し、早期離職のリスクを可視化 他
離職につながるリスクのあるコメントをハイライト

組織内の分断をつなぎ、ビジネスの目的を達成するチーム作りを支援

ミッション・ビジョン・バリューの策定、エンゲージメントサーベイや1on1などに取り組む企業が増える中、altruthは、目的達成のためのチーム支援サービス「TAP」の提供を開始した。独自のロジックモデル、LEGO®SERIOUS PLAY®メソッドを活用したワークショップ、メンタリングを用い、組織と集団の内面と外面の全方向にアプローチすることで、ミッション・ビジョンと業績の両方の達成を企業とともに実現していく。

課題の多くは組織内の「分断」であると考え、ミッション・ビジョン・バリューを戦略や実務、メンバーの想いや考えと接続し、経営とメンバーが一丸となって目的・目標を達成する状態を目指す。報告や予算消化のための研修、ミッション・ビジョン・バリュー策定は行わず、組織における多くの分断を丁寧につなぎ、ビジネスの目的を達成するチーム作りを組織開発コンサルティングで支援する。

AIが社員のコメント内容を自動判定し、早期離職のリスクを可視化 他
「TAP」は組織内における多くの分断をつなぐ

生成AIで新卒採用の書類選考と一次面接を行い、業務コスト削減

ダイレクトリクルーティングなど採用手法の多様化に伴い、担当者の業務負担が増加しているという悩みを受け、VARIETASは、新卒採用における書類選考から一次面接までのプロセスをすべて生成AIで代替できる「AI面接官」の提供を開始した。採用候補者が提出するエントリーシート(ES)の内容をもとに、担当者の代わりにAI面接官が、書類選考、一次面接の実施・評価までを行う。採用候補者に画一的な質問をするのではなく、ESの内容と候補者がリアルタイムに行う応答をもとにカスタマイズされた質問を展開していく。

約1時間の面接で企業人事が一般的に評価する30項目を網羅的に評価するため、単なる「適正」ではなく「実力」を把握する。ES評価、一次面接、二次面接への申し送りなどに掛かる業務コストや負担が大きく削減される。また、AIが面接を行うことで評価のムラによる人材の質のバラつきの解消も期待される。

AIが社員のコメント内容を自動判定し、早期離職のリスクを可視化 他
各社に合う採用候補者をスクリーニング

その他の人材採用や人事関連の記事はこちら