今の職場で週休3日制が導入されても「収入が減るなら利用したくない」と回答する人が66.8%に上ることが、マイナビ(東京・千代田、土屋芳明社長)が実施した「週休3日制に関する意識調査(2023年)」で明らかとなった。一方、導入している会社へ「仕事内容が合うなら転職したい」は6割超となっている。

週休3日制、「収入が減るなら利用したくない」が約7割、導入している会社への転職意向は高い

週休3日制の利用意向について、勤務日数の減少に併せて収入も減少する場合、「利用したくない」は66.8%だった。一方、勤務日数が減少しても収入は変わらない場合は「利用したい」が76.8%に達した。

【週休3日制を利用したいか】
●勤務日数の減少に併せて収入も減少する
利用したい 14.9%
どちらかといえば利用したい 18.3%
どちらかといえば利用したくない 25.1%
利用したくない 41.7%

●勤務日数の減少に併せて収入は変わらない
利用したい 45.7%
どちらかといえば利用したい 31.1%
どちらかといえば利用したくない 12.6%
利用したくない 10.7%

週休3日制に対するイメージは「収入が減りそう(37.5%)」が最多で、「正社員では難しそう(25.1%)」、「時間内に業務が終わらず残業が増えそう(23.8%)」とマイナスイメージな回答が上位に並んだ。

しかし、実際に現在の勤務先で週休3日制で働く人に、収入の変化を聞くと「上がった(50.4%)」が「下がった(17.9%)」を大きく上回る結果になった。また、そのうち約3割が副業などにより収入がアップしていることから、正社員としての就労先での賃金アップにこだわらず、多様な働き方をする層がいることが分かった。

【週休3日制になったことによる収入の変化】(週休3日制勤務者対象n=123)
上がった(勤務先の給料によって) 19.5%
上がった(副業など社外の収入によって) 23.6%
上がった(勤務先の給与・副業などの収入両方によって) 7.3%
変らない 31.7%
下った  17.9%

また、現状週休3日制を利用していない人に対し「週休3日制になったら余暇時間をどう使いたいか」と聞くと「趣味・娯楽時間(44.9%)」、「睡眠時間(33.8%)」、「家族・パートナーと過ごす時間(32.9%)」が上位に並び、「副業する時間」の回答は18.4%に留まった。

週休3日制の導入によって勤続意向年数に差が出るかを見ると、「3年以内退職意向」が男性で3.5ポイント減、女性で8.6ポイント減となり、マイナビでは「社員の定着の観点では一定の効果が得られるようだ」と分析する。

また、導入している会社への転職意向についても、「転職したい」は63.4%で、マイナビでは「業務内容や給料次第では、人材獲得の面でも効果がある」と推察する。

調査は、2023年9月22日~24日、20~59歳の会社員(正社員)を対象にWEB調査を実施し、900人の有効回答を得た。

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