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(写真=ベンチャーサポート税理士法人編集部)

経営者として事業を起こした人はみんな、できる限りの成功をおさめたいと思っているはずです。

しかし、実際に成功できるのは一握り。

成功できるかどうかはすべて経営者次第であり、経営者がミスをすれば成功が遠のくのが現実です。

厳しいですが、経営者である以上、覚悟して挑むしかありません。

では、どうすれば成功できるのでしょうか?

経営者として成功するために必要な条件について、詳しく解説します。

すべては経営者次第

大企業でも零細企業でも、会社が成功するかどうかの命運はすべて経営者が握っています。

経営者は会社の意思決定の最終責任者であり、会社は経営者の判断によって方向性が決まっていきます。

特に中小企業では経営者以外に意思決定権を持つ社員がいないなど、いわゆるワンマン会社がよくみられます。

こうしたトップダウン構造の会社では、経営者の能力がそのまま会社の業績に反映されやすい傾向があります。

会社の経営判断における経営者の責任割合が高いほど、経営者の能力次第で会社の運命が決まってしまうのです。

会社が黒字経営を続けて成長していけるか、それとも赤字や倒産という暗黒の道をたどるのか、すべては経営者次第というわけです。

会社の経営悪化はみんなが不幸

ときどき「会社が倒産したってまたイチからやり直せばいいさ!」という人がいます。

ポジティブ思考は会社経営においても大切ですが、倒産を簡単に考えてはいけません。

ひとつの会社が倒産すると、それがどんなに小さな零細企業であったとしても、関係者全員を不幸にしてしまうのです。

会社が倒産すると、まず従業員やその家族が不幸です。

収入がなくなるので生活や支払いに困りますし、子どもの教育費や将来の老後資金などお金の心配が一気に家族を襲います。

このご時世ですから、再就職先探しも簡単ではありません。

場合によっては業種の変更や引っ越しなどが必要になり、大きな負担です。

さらに、取引先も不幸になります。

新たな取引先を見つけなくてはいけませんし、取引途中での倒産であれば急いで処理しなければならなくなります。

倒産によって代金の回収ができなくなった場合には、その損失の補填も考えなくてはいけません。

最悪のケースでは、ドミノ倒しのように倒産に追い込まれることもあります。

成功の条件は「経営者の覚悟」

経営者の肩には、会社の将来だけでなく、従業員や取引先の生活や未来がのしかかります。

会社に関係するすべての人を守るには、適切に会社を経営して利益を出し、黒字成長を続けなくてはいけません。

これは簡単なことではありません。

経営の天才ならなんとかなるかもしれませんが、天才なんてそうそういません。

凡人が幸せな経営をするためには、経営手腕もさることながら、モラルがなによりも大切です。

法律を守るのはもちろんですが、正しい倫理観も経営者は持っておかなくはいけません。

たとえば相手を恫喝するなどのモラルに反した手法で契約をとってくるような経営は、どこかで必ず行き詰まります。

モラルに反した無理な事業拡大も、そう遠くない未来に大きな落とし穴に落ちるでしょう。

人は弱い生き物ですから、ひとりでモラルを守るのは難しいです。

ズルをしている人をみれば自分もと思ってしまいますし、特に経営が苦しいときは悪魔のささやきに心が揺らいでしまいます。

しかし経営者である以上、その孤独に打ち勝たなくてはいけません。

経営者には、すべての責任と多くの関係者の幸せを背負う覚悟が必要です。

そしてそれこそが、成功の最低限の条件です。

「経営者の覚悟」以外に必要な条件

とはいえいくら経営者が覚悟ある人であっても、それだけでは黒字経営はできません。

正しい経営判断をするための「情報」が必要です。

現在、中小企業の70%以上が赤字経営だといわれています。

赤字に陥っている理由はさまざまですが、多くの場合、経営者が正しい情報を得ていないために正しい判断ができていないと思われます。

情報による判断ではなく、勘と経験に頼った判断ではなかなか黒字にはならないのです。

たとえば、小学生向けの鉛筆を作っている会社があるとします。

これまでは近くに小学校があったため近くの文房具店がたくさん仕入れてくれていましたが、来年廃校になることが決まりました。

これからは遠くの文房具店に多く卸さないと、これまでと同じ利益は得られません。

しかし、経営者が廃校の情報を知らなかった場合、新しい販路を探すことができません。

これまでの文房具店が買ってくれなくなり、一気に赤字になってしまいます。

販路情報だけでなく、数字の情報も経営には欠かせません。

原価率や予想販売数などきちんと分析して出された数字に基づいて経営判断を下さないと、製造過多による赤字に陥ってしまいます。

まとめ

経営者の肩には、会社だけでなく、従業員や取引先さらにはその家族の生活や将来もかかっています。

会社関係者が幸せになれるかどうかは、経営者の能力次第なのです。

黒字経営を続ける最低限の条件は、モラルを守ることと正しい情報を得ることです。

モラルを逸脱した経営は必ず行き詰まりますし、情報に基づかない勘に頼った経営ではなかなか赤字から脱却できません。(提供:ベンチャーサポート税理士法人