パーソルキャリアがまとめた「doda転職求人倍率」によると、6月の転職求人数は前月比104.0%、前年同月比131.6%となった。求人数は、2019年1月以降で過去最高値を更新した。転職希望者数は前月比101.3%、前年同月比111.3%だった。

6月の転職求人数は前年同月比131.6%、転職希望者数は同111.3% パーソルキャリア調べ

転職求人倍率は前月比0.06ポイント増の2.26倍だった。職種別で最も転職求人倍率が高い「エンジニア(IT・通信)」では、3カ月ぶりに10倍台に上昇した。

業種別にみると、求人数の前月比は12業種(「その他」を除く)のすべてで増加した。増加率が大きかったのは「エネルギー」(前月比111.4%)、次いで「レジャー・外食」(同108.4%)だった。

増加率が大きかった「レジャー・外食」では、飲食店店長・現場スタッフポジションの求人が増加した。これは、コロナの5類引き下げによる人流回復を背景にインバウンドを含めたさらなる外食需要の復活を見込み、事業拡大を行う企業が増えたためとみられている。

【業種別 求人数増加率(前月比)】
IT・通信    106.7%
メディア    102.2%
金融      105.0%
メディカル   104.7%
メーカー    103.4%
商社      104.8%
小売・流通   103.1%
レジャー・外食 108.4%
エネルギー   111.4%
建設・不動産  104.1%
コンサルティング 101.5%
人材サービス  102.2%
その他     102.5%

職種別にみると、求人数の前月比は11業種(「その他」を除く)のすべてで増加した。最も増加率が大きかったのは、「専門職(コンサル・金融)」(前月比107.3%)、次いで「事務・アシスタント」(同106.7%)だった。

【職種別 求人数増加率(前月比)】
営業          103.4%
企画・管理       103.8%
エンジニア(IT・通信) 105.3%
エンジニア(機械・電気)103.4%
専門職(メディカル)  103.3%
専門職(化学・食品)  105.8%
専門職(建設・不動産) 102.7%
専門職(コンサル・金融)107.3%
クリエイター      100.5%
販売・サービス     103.9%
事務・アシスタント   106.7%
その他         103.4%

7月以降の転職市場についてパーソルキャリアでは、「7月の求人数は、構造的な人手不足と経済活動の活性化を見越して、引き続き企業の採用意欲が高まることが予想され、増加する」と指摘する。

一方で、「転職希望者数は、夏季休暇の影響で7~8月は一時的に転職活動を休止する傾向がみられるため、減少する」と見込んでいる。

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