女性の非就業者の3人に1人は「すぐにでも/よい仕事があれば職業を持ちたい」としていることが、リクルート(東京・千代田、北村吉弘社長)の「女性の就業に関する1万人調査 2023」で明らかとなった。

女性の非就業者のうち「すぐにでも/よい仕事があれば職業を持ちたい」は3人に1人

女性の非就業者(n=3980)のうち今後の就業意向について、「すぐにでも/よい仕事があれば職業を持ちたい」と回答した人は30.7%だった。

【非就業者の就業意向】
すぐにでも職業を持ちたい 6.4%
よい仕事があれば職業を持ちたい 24.3%
いずれは職業を持ちたい  19.4%
職業を持つつもりはない  49.9%

また、非就業者のうち、最近1年間(2022年3月~2023年2月)で実際に仕事探しをした人は17.5%で、そのうちの6割は「仕事探しをしたが、見つからずに、現在も仕事探しの最中/現在は仕事探しをやめている」と回答した。

非就業者の現在働いていない理由について聞くと、「家事、育児、介護などで働く時間がないので」(18.5%)、「経済的に働く必要がない、働かなくてもやっていけるので」(13.6%)、「仕事をする自信がないので」(13.5%)が上位3項目だった。

特に、子育て世代の30代・40代では「家事、育児、介護などで働く時間がないので」が多く、ブランク期間が長くなると「仕事をする自信がないので」の回答が多くなっている。

非就業者の希望就業時間についてみると、特に子育て世代の30代・40代では4時間程度を希望することが多かった。

また、非就業者が就業にあたり感じる不安について聞くと、「人間関係においてうまくやっていけるか」(41.9%)、「体力面で感じる不安」(40.2%)などが上位に上がったが、「自分には何ができるかわからない」「仕事をするにあたって足手まといにならないか」といった不安も多く、特に就業意向の高い「すぐにでも職業を持ちたい」層にこの傾向が見られた。

仕事を選ぶ際に重視する項目を聞くと、「安心して働けそうであること」(72.9%)、「休暇をとりやすいこと」(67.5%)、「通勤の便が良いこと」(67.4%)が上位に上がった。

近況についてリクルートでは「2019年調査時は“通勤の便が良いこと”“安心して働けそうであること”、“希望する職種、仕事内容であること”が上位3つであったことを踏まえると、コロナ禍を経て、女性の就業感に変化があった様子がうかがえる(※回答者の年齢は2019年18~65歳、2023年18~69歳のため、回答者の属性の違いに留意が必要)」と分析する。

また、「たいへん重視する」「重視する」と回答した項目のうち、コロナをきっかけにより重視するようになったものを聞くと、「安心して働けそうであること」22.9%、「休暇をとりやすいこと」20.8%、「長く働けそうであること」17.2%が上位3つだった。

調査は、2023年2月14日~20日、全国の18~69歳の女性を対象にインターネットで実施し、1万人の有効回答を得た。(スクリーニング調査での出現に合わせて、年齢・就業状況で割り付け)