(本記事は、工藤 孝文氏の著書『専門家がしっかり教える 健康図解 毒出し』=日本文芸社、2023年1月30日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)
ストレスがあると全くやせない理由
食欲がコントロールできなくなる!?
「ストレスがたまるとつい食べ過ぎてしまう」という経験がある人は多いのではないでしょうか。実はこれは自然なことで、決して意思の弱さで起こるわけではありません。
ストレスと食欲には様々なホルモンが関係しています。そのうちの1つが、ストレスを感じると分泌される「コルチゾール」。体を興奮状態にしてストレスを乗り切ろうとする働きがあるのですが、同時に食欲を抑える「セロトニン」というホルモンの働きを抑制。これにより食欲が増してしまうのです。
また、空腹でもないのに食べてしまう「エモーショナル・イーティング(感情的摂食)」というものがあります。そもそも空腹には2つの種類があり、1つは体のエネルギー不足から起こる「生理的空腹」、もう1つはストレスによって感じるニセモノの食欲による「心理的空腹」です。生理的空腹は食べれば解消されますが、心理的空腹はいくら食べても満たされません。対処法としては、過度な食事制限をやめる、食べ物を見えない所に置くなどがありますが、最も有効なのは、規則正しい生活を送りながら、ストレスを発散してためないようにすることです。