(本記事は、工藤 孝文氏の著書『専門家がしっかり教える 健康図解 毒出し』=日本文芸社、2023年1月30日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)
ストレスに効く4つのツボ
情報伝達の交差点の渋滞を解消する
心のケアの選択肢として、多くの医師が注目している「ツボ」。長い歴史の中で育まれてきた東洋医学の1つで、西洋医学の目から見ても非常に科学的な治療法です。
漢方では生命エネルギーともいわれる「気」の巡りを重視していますが、これは西洋医学に置きかえると神経系や消化器系の働きになります。この「気」の通り道を「経絡(けいらく)」といい、経絡に沿ってツボと呼ばれる「経穴(けいけつ)」が神経の交差点として点在し、体に関する様々な情報を脳に伝えています。もし、交差点で情報が渋滞してしまうと必要な情報が脳に伝達されず、心身の不調を招くことに。そこで、神経の情報伝達がスムーズに行われるよう交差点の渋滞を解消し、様々な症状を解消するのが「ツボ押し」なのです。
ここでは、ストレスに効く4つのツボをご紹介します。「合谷(ごうこく)」はストレスやうつ、頭痛などに効く万能のツボ。「労宮(ろうきゅう)」は心の疲れを癒やし、副交感神経が優位になります。「百会(ひゃくえ)」は全身の気の流れをつかさどる最も重要なツボで、ストレスで乱れた自律神経を整えます。「曲池(きょくち)」は自律神経を整えるとともに、自然治癒力を高めます。