やまとは、今年の新たな取り組みとして、片貝木綿に有松鳴海絞りを施した「絞り木綿きもの」を展開する。第二弾はきものやまとの限定店および、やまとオンラインストアで4月14日から販売を開始する。
「共創 -お客様、さんち、社会と共に-」を理念に掲げるやまとは、2023年の新たな取り組みとして愛知県名古屋市の伝統技法「有松鳴海絞り」を、新潟県で織られている「片貝木綿」の生地に施した「絞り木綿きもの」を製作。第一弾は1月21日に<KIMONO by NADESHIKO>で販売開始し、好評を得たという。第二弾となる今回は、“そのひとの持つ力を存分に引き出す衣服”にこだわりものづくりをするブランド<きものやまと>から、「リーフパール」と「ジッパー」の2つを発表する。
名古屋市の有松・鳴海地区で江戸時代から作られ、現在も絞りゆかたなどのアイテムを展開していることから、多くのファンがいる「有松鳴海絞り」。やまとはその技術を未来に繋げるべく、さんちと協力して昨年の4月に有松鳴海絞りの後継者育成事業をスタートしている。
今回のコラボ商品の生地に選んだのは、柳宗悦らによる民藝運動の系譜を継いで生まれた「片貝木綿」。新潟県の片貝をさんちとするこの木綿は、糸使いにこだわり、使い込むほどにふんわりと柔らかな風合いになり、心地よくきものを楽しむことができる素材です。
きものやまとでは、片貝木綿を2015年より一部店舗で取り扱いを開始。今では全国の店舗で展開している。またオーガニックコットンを使った、オリジナルのものづくりもしている。
様々な技法により生まれる模様が独特の奥行きを感じさせる「有松鳴海絞り」と、着るほどにその良さが活きる「片貝木綿」をかけ合わせ、着る人が主役の「絞り木綿きもの」をさんちの人と共につくりあげた。
「リーフパール」は、○の形には角がなく、優しい形でさり気なく主張すると考えている。均衡を保ちながらも、芯のあるモチーフに惹かれ、○の模様に<輪・環・我>の意味を込めた。そこにリーフを組み合わせ、繋がりと成長・繁栄を願うデザインにした。
葉の上をころころと転がりながら変化する雫を「巻き上げ絞り」、「小帽子(こぼうし)絞り」、「杢目(もくめ)絞り」と様々な絞り方を組み合わせて表現している。
「ジッパー」のデザインには、2つの想いを込めた。私たちはいつでも変われる、いつもの自分の殻を破れる、そんな気持ちを後押ししたい。「ジッパーを開けるように新しい自分を見つけてほしい」という願いを込めている。もう1つは「融合」。ジッパーは2つのパーツで1つになるモチーフとのこと。重なることで、2つがちょうどいい関係になる。そんな関係を築けるように「きものと消費者」「有松鳴海絞りのさんちと片貝木綿のさんち」、それぞれのことを想いながらデザインした。ジッパーは「巻き縫い(まきぬい)絞り」と「折り縫い(おりぬい)絞り」を施している。
[小売価格]
リーフパール:13万2000円
ジッパー:13万2000円
(すべて税込・お仕立付き)
[発売日]4月14日(金)