スギ薬局は、コカ・コーラ ボトラーズジャパン、サントリー食品インターナショナル(以下、サントリー)、アライン、協栄産業と協同し、4月から愛知県、三重県のドラッグストア「スギ薬局」6店舖で、使用済みペットボトルを回収し、ペットボトルに再生する「ボトル to ボトル」水平リサイクルを開始する。また、店舗での回収機として、寺岡精工製のボトルスカッシュを導入し、使用済みペットボトルを回収する(ボトルスカッシュは昨年7月に1店舗、今年2月に5店舗導入済み)。
日本では、ペットボトルの水平リサイクル実施割合は20.3%(PETボトルリサイクル推進協議会「PETボトルリサイクル年次報告書2022」)と低いことに加え、一度ペットボトル以外のPET製品に再生されたものを、ペットボトルに再生することは技術的に困難となっている。また、水平サイクルに適した良質な使用済みペットボトルを安定的に確保することが喫緊の課題となっている。
スギ薬局グループは、サステナビリティ経営推進のため、2021年度に重要課題(マテリアリティ)を設定した。その中の一つとして「循環型社会の実現」を目指し、ペットボトル飲料を販売している企業の責任として、水平リサイクルの取り組みを強化している。
同取り組みでは、スギ薬局の6店舗に寺岡精工製の「ボトルスカッシュ」を導入し、リサイクルに適した良質な使用済みペットボトルを回収することを目指す。店頭で回収した使用済みペットボトルは、スギ薬局の物流便で、物流センターまで運搬する。その後、圧縮加工を行う会社が減容処理を行った後、リサイクラーである協栄産業で樹脂再生を行う。その後、各飲料メーカー「コカ・コーラ ボトラーズジャパン/サントリー」が再生ペットボトルを使用した容器の飲料の製造を行う。なお、これら一連のペットボトル回収は、アラインのオンラインシステムによって、リサイクラーへの搬入量がリアルタイムに可視化される。
スギ薬局グループは、3月から埼玉県のドラッグストア「スギ薬局」6店舗で、ペットボトルの水平リサイクルを開始している。今回、新規エリアとして、愛知県、三重県において、水平リサイクルを拡大する。今後、水平リサイクルのさらなる推進のため、回収店舗数を順次拡大し、日本国内におけるさらなるPETボトルの循環利用への貢献を目指していく。
スギ薬局グループは、環境と社会の様々な課題に真摯に向き合い、企業活動を通して、健康で元気な人を増やし、活力ある社会を実現するため、ステークホルダーの人々と協働し、「地域社会」の持続可能な発展に貢献する企業を目指すとしている。
寺岡精工製の「ボトルスカッシュ」は、投入された飲料用ペットボトルを独自の「プレ裁断圧縮方式」で約1/3に減容し、リサイクルに適切なペットボトル素材を選別する自動回収機とのこと。また、ペットボトルを圧縮することによって、従来の3倍の量を輸送でき、物流効率の上昇に寄与することができる。その結果、CO2排出量の削減に繋がり、地球環境へ貢献することができる。また、ボトルの投入口を子どもでも入れることができる高さ(約120cm)に設計した。スギ薬局のマスコットキャラクター「スーギー」と「スーニャ」のデザインラッピングを回収機に施し、誰もが親しみやすく参加できる「リサイクルの入り口」としての役割を担い、資源循環を推進する。
[導入店舗]
愛知県岡崎市:上地店、上地1丁目店、美合店、羽根北店
三重県松阪市:嬉野東店、松阪中央店