ゴルフが上達する自律神経72の整え方
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(本記事は、小林 弘幸氏の著書『ゴルフが上達する自律神経72の整え方』=法研、2022年12月16日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)

余計な「間」はミスの元

■クラブを置いたらすぐ上げる

なかなかやる気が出ない。ショットの調子が悪い。そういうときは、早く打ってみるのも打開策の1つになります。クラブを振るスピードを速くするのではなく、余計な「間」をなくすことが大切です。

特に、アドレスの「間」です。よく構えたまま5秒、時には10秒近くじっとして動かない人がいますが、固まってはダメです。筋肉が硬くなって腕や肩に力が入ってしまいます。また、それ以上に「バックスイングは真っすぐ引こう。いや、インサイドに上げなきゃいけない」といった迷いが出て自律神経が乱れるからです。

1打に使える推奨時間は40秒以内です。スイング自体は2~3秒もかかりませんから楽勝と思うかもしれませんが、自分の打順がきてから打ち終わるまでが40秒以内です。やることはたくさんあるのです。

ティーアップをする。素振りをする。ボールの後ろに立って目標ライン上にスパットをとる。構える位置に移動してフェースの向きをスパットに合わせる。グリップをする。左足、右足をセットする。つま先、腰、肩のラインが目標線と平行になっているか確認する。

個人差はあるものの、アマチュアの場合はここまでだいたい20~25秒かかるといわれています。セットアップが整ってから5秒もじっとしたままでは、バランス的にも長すぎます。それを見ている同伴者は、「プレーが遅いなあ」と感じてリズムを崩すパターンです。

アドレスが決まったらパッと打つ。クラブの上げ方を考えたり迷ったりする前にスイングを始めてしまうことが大事です。クラブヘッドをトンと地面に軽く置くのをテークバックの合図とし、止まることなくクラブをスッと上げていきましょう。

「トンッ」「スッ」のタイミングが大切です。

Point

  • 構えたままじっと固まってしまうと迷いが出る
  • アドレスが長すぎると周囲もリズムを崩す
ゴルフが上達する自律神経72の整え方
小林 弘幸
1960年、埼玉県生まれ。順天堂大学医学部教授。1992年、順天堂大学大学院医学研究科博士課程修了後、ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、トリニティ大学付属小児研究センター、アイルランド国立小児病院外科を経て、順天堂大学小児外科学講師・助教授を歴任。
日本スポーツ協会公認のスポーツドクターでもあり、自律神経のバランスを意識的にコントロールすることで、心身のパワーを最大限発揮できることを提案。数多くのトップアスリートのコンディショニング、パフォーマンスの向上指導にかかわっている。自律神経研究の第一人者であり、書籍も多数刊行している。

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