(本記事は、小林 弘幸氏の著書『ゴルフが上達する自律神経72の整え方』=法研、2022年12月16日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)
「ここぞ!」の1打こそシンプルに
■足場を固めて気持ちを安定させる
ゴルフのプレーには、たった1打の成否が結果を180度変えてしまう重いショットがあります。
これを入れれば90を切れるパット、外したら100になるパット、ドラコンホールのティーショット、浮島グリーンへのショットなどに比べると地味ですが、朝一番のティーショットも、ラウンドのたびに必ず向かい合う「ここぞ!」の大事な1打です。
ですが、「ここぞ!」の1打ほど失敗しやすいのが現実です。なぜかというと、上手く打とうとする欲が出てしまうからです。
上手く打とうとすると、アベレージゴルファーは「左サイドからフェードをかけてフェアウェーセンターに落とす」などと、頭でっかちな技術優先プランを立てがちです。しかし、今までそのショットをどれだけ打てていたでしょうか。練習場でなら打てる、3回に1回は打てる、というくらいでは「ここぞ!」の大事な場面で成功する確率はかなり低いでしょう。
普段できない難しいショットをコースで行なうのは無謀です。挑もうとするだけで緊張やストレスが生じ、交感神経が高まります。実際にトライすればスイングリズムや体の回転が完全に狂い、とんでもないミスショットが出てもおかしくありません。
そうならないように、「ここぞ!」という場面では特別なことは何もしないのに尽きます。打ち方や振り方は変えず、自分のルーティーンを守って構えることが大切です。1つだけ心がけるとしたら、スタンスを決めたら足指に力を入れましょう。足場を固めることで構えがしっかりし、気持ちも安定するからです。
特別なことをしない、シンプルで身の丈に合った打ち方が最も落ち着くし、成功率も高いのです。
Point
- 難しいショットを打とうとするのは無謀
- 足場を固めると気持ちも落ち着く