矢野経済研究所
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2021年度の企業向け研修サービス市場は前年度比8.1%増の5,210億円、2022年度は同2.1%増の5,320億円を予測

~コロナ禍対応型研修スタイルが普及・定着、新規需要も取り込みながらプラス成長継続へ~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内の企業向け研修サービス市場を調査し、マーケット動向のほか、コロナ禍がマーケットにもたらす影響評価やサービスニーズの変化などを踏まえた将来展望を明らかにした。

企業向け研修サービス市場規模推移・予測

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1.市場概況

2021年度の企業向け研修サービス市場規模は、事業者売上高ベースで前年度比8.1%増の5,210億円と推計した。前年度は“集合研修が行えない”というコロナ禍によるダメージをフルに受けるかたちでマイナス成長に転じていたが、2021年度はオンラインによる研修実施体制の整備が進展、集合研修の代替策としての役割を果たすとともに、これまで研修サービスを受けたことがなかった潜在需要を引き出すことにも成功した結果、マーケットは再びプラス成長を確保するに至った。

また、企業の積極的な新卒採用を背景に、近年のマーケットの成長ドライバーとなってきた新人研修に関しても、有効求人倍率の改善により、当該市場で主力となっているクラスルーム形式の研修ビジネス(公開プログラム・カスタマイズプログラム)の需要が再び拡大基調に転じており、マーケット拡大をけん引した。新人研修と同様に、若手・中堅社員や次世代リーダー層、中間管理職、経営幹部候補者を対象とした階層別研修も概ね好調に推移している。

2.注目トピック

人的資本経営への関心の高まりと合わせるかたちで教育投資意欲も高まる方向に

2021年度の企業向け研修ビジネスの外部環境を巡っては、コロナワクチンの投与が開始されるなど、コロナ禍前の社会経済環境を取り戻すべく、コロナ禍の収束に向けた動きが加速したが、企業向け研修サービスにおいても、前年度後半から本格化した研修のオンライン化が功を奏し、集合研修からの切り替えが進展するとともに新たなサービス需要の取り込みにもつながったことで、前年度のマイナス成長からプラス成長への転換を果たしている。2022年度に入ってからも、コロナ禍が完全に収束した状況までには至っておらず、研修事業へのマイナス影響も少なからず継続する方向にあるが、オンライン研修などのコロナ禍に対応したサービスにより今後もダメージを吸収していけると見ている研修事業者は多い。

また、企業の採用意欲や教育投資意欲は落ち込んではおらず、人的資本経営=人材を「資本」として捉え、その価値を最大限に引き出すことで中長期的な企業価値向上につなげる経営を推進する国の動きや、その動きを受けてのパーパス経営=社会に与える企業の存在意義や価値を軸にした企業経営に取り組む企業が増えていることも相まって、人材育成に対する投資意欲はむしろ高まる方向にある。

3.将来展望

2022年度に入り、4月からスタートする新人研修の実施タイミングに合わせて対面型の集合研修を再開する動きが活発化していること、オンラインを活用したコロナ禍対応型の研修スタイルとの相乗効果によりサービス需要の取り込みも高水準で推移していく方向にあることなどを踏まえ、2022年度の企業向け研修サービス市場(事業者売上高ベース)はコロナ禍前以上のマーケットサイズに拡大すると見て、前年度比2.1%増の5,320億円と引き続きのプラス成長を予測する。

調査要綱

1.調査期間: 2022年4月~7月
2.調査対象: 企業向け研修サービスを展開している事業者
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、電話・FAX等によるアンケート調査、ならびに文献調査併用
<企業向け研修サービスとは>
本調査における企業向け研修サービスとは、企業向けに「事業」として実施される研修・教育のことであり、自社内の研修部署による自社社員の教育は含まれない。ただし、研修子会社により、親会社またはグループ会社向けに実施される研修サービスは「事業」として含める。

研修形態としては、クラスルーム形式(公開プログラム、カスタマイズプログラム)や通信教育、eラーニング、組織診断・アセスメントなどを対象とした。但し、「教材」に関しては、「クラスルーム研修」「通信教育」に予め組み込まれていない限り、含まない。
<市場に含まれる商品・サービス>
企業向け研修サービス

出典資料について

資料名2022 企業向け研修サービス市場の実態と展望
発刊日2022年07月28日
体裁A4 797ページ
価格(税込)165,000円 (本体価格 150,000円)

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