すでに2022年が始まって早3ヶ月。もうすぐ今年度も終わりにさしかかり、新たな門出を迎える人も多いかもしれない。
THE OWNERでは今年度にヒットした記事を振り返る特集を企画。今年度話題を呼んだ「日本の生涯給料」の動向について振り返る記事をピックアップした。
「人生100年時代」が到来すると言われる中、老後の生活費のためにもできるだけお金は稼ぎたい。今回はコロナ禍で「生涯給料」がどのように変わったのか見ていこう。
1.日本の生涯給料トップ10 3位は日本商業開発、2位はキーエンス、1位は?
(2021/06/26 配信)
職業選択時や就職・転職の際に考慮したいことの1つに「生涯給料」がある。若いうちは生活にあまりお金がかからなくても、結婚して子供が生まれたら、支出はどんどん増える。「人生100年時代」が到来すると言われる中、老後の生活費のためにもできるだけお金は稼ぎたい。今回は「生涯給料」にスポットライトを当てる。
日本人の平均的な生涯給料は?
まず日本人の平均的な生涯給料から紹介していこう。
独立行政法人「労働政策研究・研修機構」が発表している「ユースフル労働統計」の2019年版によれば、60歳までフルタイム正社員(同一企業継続就業以外のケースも含む)として勤めた場合の日本人の男女の平均的な生涯給料は、学歴別・性別で以下の通りとなっている。
最終学歴:中学卒
・男性:2億180万円
・女性:1億4,490万円
最終学歴:高校卒
・男性:2億1,140万円
・女性:1億5,020万円
最終学歴:高専・短大卒
・男性:2億1,550万円
・女性:1億7,590万円
最終学歴:大学・大学院卒
・男性:2億6,920万円
・女性:2億1,670万円
この数字を企業の生涯給料ランキングと照らし合わせると、どのような結果となるだろうか。
2.2022年は給料アップ祭り!? 企業の約50%が「賃上げ方針」と回答
(2021/12/25 配信)
2022年度は多くの企業が賃上げを行うことになりそうだ。賃上げの実施は、民間調査会社の帝国データバンクの調査で明らかになった。コロナ禍で経営に少なからずダメージを受けた企業が多い中、どうして賃上げを行う企業が増えそうなのか。その背景に触れる。
帝国データバンクがアンケート調査を行った背景
まず、帝国データバンクが2021年11月に行った「2022年度の賃上げに関する企業の意識アンケート」の結果を紹介しようと思うが、その前に日本政府が掲げている2022年度の税制改正の方針について説明しておく。
この点を理解しておかなければ、帝国データバンクのアンケート調査の結果をうまく読み解くことができないからだ。
岸田新首相、賃上げ企業に対する税制優遇を強化する方針
日本政府はこれまでも、従業員に対する賃上げを実施した企業に対し、税制優遇を行ってきた。この税制優遇策が導入されたのは、2013年度の第2次安倍政権下だった。その後、何度も制度の見直しや拡充などが行われてきた。
しかし今のところ、その効果が限定的であることから、新たに総理大臣に就任した岸田文雄首相は、2022年度の税制改正で賃上げを行った企業に対する税制優遇を強化する方針を示した。
このような岸田新首相の方針を受けて、帝国データバンクは民間企業に対する賃上げのアンケートを行った。
3.生涯給料ランキング1位は驚愕の13億円!ワーストは9,000万円 その差は一体?
(2020/12/20 配信)
職業選択時や就職・転職の際に考慮したいことの1つに「生涯給料」がある。若いうちは生活にあまりお金が掛からなくても、結婚して子供が生まれたら、支出はどんどん増える。「人生100年時代」が到来すると言われる中、老後の生活費のためにもできるだけお金は稼いでおきたい。今回は「生涯給料」にスポットライトを当てていこう。
日本人の平均的な生涯給料は?
まず日本人の平均的な生涯給料から紹介していこう。
独立行政法人「労働政策研究・研修機構」が発表している「ユースフル労働統計」の2019年版によれば、60歳までフルタイム正社員(同一企業継続就業以外のケースも含む)として勤めた場合の日本人の男女の平均的な生涯給料は、学歴別・性別で以下の通りとなっている。
4.「週休3日制」導入は現実的?国は乗り気も乗り越えなければならない壁
(2022/02/23 配信)
「週休3日制」……。企業に勤める会社員にとっては、とても甘美な響きがする言葉だろう。自分の勤め先では到底実現しないと感じている人も多いかもしれないが、政府はすでに週休3日制を推進することについて閣議決定し、導入に乗り出す大手企業も増えてきた印象だ。
日本政府が週休3日制の普及について閣議決定
日本政府は2021年6月に「経済財政運営と改革の基本方針2021」を閣議決定しており、この基本方針の中で週休3日制の推進について触れている。
この基本方針の副題は「日本の未来を拓く4つの原動力 〜グリーン、デジタル、活力ある地方創り、少子化対策〜」だ。この4つの原動力を支える基盤づくりの一環として、「選択的週休3日制度」※の普及を図るとしている。
(※「選択的週休3日制度」とは、希望する労働者に対して1週間で休日を3日間与える制度のことを指す)
閣議決定された文書の中では、23ページ目で次のように記載されている。「選択的週休3日制度について、育児・介護・ボランティアでの活用、地方兼業での活用などが考えられることから、好事例の収集・提供等により企業における導入を促し、普及を図る」
つまり、日本政府はいま、民間企業における週休3日制の導入を後押しする立場にあるわけだ。今後、導入推進に向けた具体的なアクションも検討されるはずで、例えば導入した企業に対する税制優遇策などが発表されれば、週休3日制に移行する企業が増えるかもしれない。
5.40歳社員の年収ランキング 3位ヒューリック、2位キーエンス、1位は?
(2022/01/09 配信)
「四十にして惑わず」という言葉がある。40歳にもなればさまざまな経験から、自分の生き方に迷いがなくなるという意味だ。しかし、会社勤めの人の場合、他の企業と比べてあまりにも年収が低ければ、「このまま定年まで今の会社で良いのか」と悩むはずである。
今回は、東洋経済オンライン編集部がまとめた40歳社員の企業別平均年収ランキングを紹介する。もしあなたが40歳なら、自分の年収が他社と比べて高めなのか低めなのかを考える上で参考になれば幸いだ。
東洋経済オンラインが40歳社員の平均年収ランキングを発表
東洋経済オンラインは2021年11月、上場企業3,230社を対象に、有価証券報告書と厚生労働省が出している「令和2年賃金構造基本統計調査」をベースとして40歳社員の年収を理論的に割り出した。さらにそれを順位付けし、上位500社を紹介している。
まず上位トップ20社を紹介していこう。
いかがだっただろうか。日本の生涯給料は二極化が進んでいる。生涯給料のトップは13億円を超えるが、ワーストは1億円を下回った。
そんな中、日本政府は賃上げ企業に対する税制優遇を強化する方針を打ち出した。このままコロナ禍が収束して、賃上げによって生活が楽になることを期待したい。
文・THE OWNER編集部