日本の生涯給料トップ10 3位は日本商業開発、2位はキーエンス、1位は?
(画像=SergeyNivens/stock.adobe.com)

職業選択時や就職・転職の際に考慮したいことの1つに「生涯給料」がある。若いうちは生活にあまりお金がかからなくても、結婚して子供が生まれたら、支出はどんどん増える。「人生100年時代」が到来すると言われる中、老後の生活費のためにもできるだけお金は稼ぎたい。今回は「生涯給料」にスポットライトを当てる。

日本人の平均的な生涯給料は?

まず日本人の平均的な生涯給料から紹介していこう。

独立行政法人「労働政策研究・研修機構」が発表している「ユースフル労働統計」の2019年版によれば、60歳までフルタイム正社員(同一企業継続就業以外のケースも含む)として勤めた場合の日本人の男女の平均的な生涯給料は、学歴別・性別で以下の通りとなっている。

最終学歴:中学卒
・男性:2億180万円
・女性:1億4,490万円
最終学歴:高校卒
・男性:2億1,140万円
・女性:1億5,020万円
最終学歴:高専・短大卒
・男性:2億1,550万円
・女性:1億7,590万円
最終学歴:大学・大学院卒
・男性:2億6,920万円
・女性:2億1,670万円

この数字を企業の生涯給料ランキングと照らし合わせると、どのような結果となるだろうか。

生涯給料トップ10ランキングとワースト10ランキング

大手ウェブニュースメディアの東洋経済オンラインは、2020年11月に生涯給料の全国版ランキングを作成・公表している。上場企業のうち従業員数が10人以上の企業を主な対象として集計した結果だ。

公表されている内容によれば、生涯給料のトップ10は以下の通りとなっている。

1位:13億4,379万円(M&Aキャピタルパートナーズ)
2位:7億3,683万円(キーエンス)
3位:6億8,703万円(日本商業開発)
4位:6億4,576万円(ヒューリック)
5位:5億9,504万円(三菱商事)
6位:5億7,907万円(伊藤忠商事)
7位:5億4,381万円(日本M&Aセンター)
8位:5億3,880万円(ストライク)
9位:5億3,514万円(丸紅)
10位:5億2,537万円(住友商事)

このランキングからは、M&Aが事業領域のM&Aキャピタルパートナーズや日本M&Aセンターのほか、総合商社の三菱商事や伊藤忠商事、丸紅などの名前が挙がっている。センサー大手のキーエンスや土地投資の日本商業開発の生涯給料も非常に高い。

ちなみに東洋経済オンラインは同じく11月に生涯給料のワーストランキングも公表しているので、あわせて紹介していこう。警備会社や食材調達会社、百貨店事業などを展開する企業がランクインしているが、業種はさまざまな印象だ。

ワースト1位:9,261万円(トスネット)
ワースト2位:9,755万円(ショクブン)
ワースト3位:1億347万円(井筒屋)
ワースト4位:1億379万円(太平洋興発)
ワースト5位:1億396万円(倉元製作所)
ワースト6位:1億791万円(カワサキ)
ワースト7位:1億815万円(ヤマノホールディングス)
ワースト8位:1億848万円(日本製麻)
ワースト9位:1億987万円(日本管材)
ワースト10位:1億1,333万円(新都ホールディングス)

生涯給料、上位企業と平均値には大きな差

最終学歴が「大学・大学院卒」の男性の生涯給料は2億6,920万円、女性の生涯給料は2億1,670万円だった。この数字をトップ10ランキングに登場した企業の生涯給料と比較すると、上位企業の半分にも満たないことが分かる。10位の住友商事(5億2,537万円)でさえ、男性平均より2倍近く多いのだ。

このような生涯給料の差は、企業勤めをしている限りは勤め先によって変わってくるため、埋めにくいものと考える人が多いと思う。しかし、この差を埋める方法がないわけではない。「投資」や「副業」という方法だ。

近年はネット証券の台頭によって、企業勤めの人も簡単に投資を始めやすくなった。そして早めに投資を始めれば「複利効果」によって、将来資産を大きくすることができるかもしれない。投資収益は「給料」というくくりではないが、収入として金銭的に楽になるという意味では同じだ。

もちろん投資にはリスクはつきまとうが、許容できるリスクの範囲で資産運用をしていけば、生活そのものが破綻することはない。

働き方改革などが進むにつれて、企業が副業を容認する動きも目立ち始めている。企業勤めをしながら身につけたスキルをうまく生かせば、時給換算で正社員として働いているとき以上の報酬を得られるケースも出てくる。副業がうまくいけば独立・起業し、さらに高収入を目指すという方法もある。

「投資」や「副業」に挑戦する道

生涯給料の差を「勤める企業の差」と割り切って諦めてしまうのは簡単だが、これからさらに長くなる老後の期間のことを考えると、何とかして得られるお金を増やしておきたいところだ。そのときに投資や副業は解決策になり得る。新たに挑戦することを考えてみる価値は十分ある。

文・岡本一道(金融・経済ジャーナリスト)

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