外食大手赤字ランキング、3位はリンガーハット、2位はドトール、ワースト1位は?【人気過去記事総まとめ】
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すでに2022年が始まって早2ヶ月。もうすぐ今年度も終わりにさしかかり、新たな門出を迎える人も多いかもしれない。

THE OWNERでは今年度にヒットした記事を振り返る特集を企画。今年度話題を呼んだ「外食産業」の動向について振り返る記事をピックアップした。新型コロナウイルスの感染拡大によって、次々と変わる国や自治体の対応に最も振り回されたであろう外食産業。

オミクロン株による感染もやや落ち着いてきているものの、新型コロナの感染拡大以前のようには客足は戻らないと言われる外食産業。今後、日本の外食はどうなっていくのだろうか。

1. 外食大手赤字ランキング、3位はリンガーハット、2位はドトール、ワースト1位は?(2021/05/05配信)

外食業界は、新型コロナウイルスの影響で大打撃を受けている。多くの企業が赤字に転落しているようだ。2021年2月に通期決算を迎えた8社をピックアップし、各社の業績に迫っていく。

コロナ禍で外食産業に大打撃

長引くコロナの影響は消費者の行動にも変化をもたらし、比較的感染が収まっている地域においても外出を避ける傾向にあり、各業界に暗い影を落としている。とりわけ、感染リスクが高いとされる飲食・外食産業への打撃は大きい。緊急事態宣言下の営業自粛をはじめ、各都道府県による時短要請なども相次ぎ、客足が遠のくばかりか営業そのものが制限されている状況だ。

規模の大きい店舗は休業補償も足りず、営業時短命令を受けた飲食チェーンのグローバルダイニングが、東京都を相手に訴訟を起こす事態にまで発展している。

2020年に倒産した飲食店は780件に

実際、経営が成り立たたなくなり倒産を余儀なくされた飲食店は、過去最多を記録しているようだ。帝国データバンクが発表した「全国企業倒産集計2020年報」によると、2020年の1年間に倒産した飲食店は780件に上り、過去最多とのことだ。

一般社団法人「日本フードサービス協会」が発表した「外食産業市場動向調査 2020年年間結果報告」によると、外食産業全体の売上は前年比84.9%で、1994年の調査開始以来最大の下げ幅だという。

業態別では、テイクアウトやデリバリー需要を拾いやすいファーストフードが同96.3%と健闘しているものの、ファミリーレストラン同77.6%、喫茶同69.0%、ディナーレストラン同64.3%、パブレストラン・居酒屋同50.5%となっており、特に飲酒業態への影響が深刻だ。

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2. コロナで「貯金」が消えた外食企業ランキング 1位はあのファミレス企業!?(2021/10/30配信)

コロナ禍で収入が減り、貯金が大きく減った人も少なくない。これは企業にとっても同様で、特に外食企業ではこの1年間で「自己資本」を大きく減らした企業が目立った。例えば、ロイヤルホールディングスやすかいらーくホールディングス、ワタミなどだ。

そもそも「自己資本」とは何?

この記事では、東洋経済オンラインが2021年4月に発表した「外食企業の自己資本増減ランキング」を紹介しつつ、減額幅の大きな企業がどのような状況に陥っているのかを解説していく。しかし、その前にそもそも「自己資本」とは何を指すのかについて説明する。

自己資本は「返済する必要がない資金」「株主から調達した資金や留保分の利益」などと表現され、どちらも正しい説明だ。要は、企業が自由に使えるお金のことで、経営状況が悪化するとこのようなお金を使わざるを得ないため、自己資本は減ることになる。

ちなみに、金融機関などからの借入金は、返済する必要がある「他人資本」に分類され、企業の経営状況をみるときは、自己資本の比率が高い方が安定的だと判断される。そのため自己資本が減るということは、その企業に対する客観的な評価が低くなることにつながる。

外食企業の自己資本増減ランキングを紹介

では続いて、東洋経済オンラインが発表したランキングを紹介していこう。

ランキングは、前年比で自己資本の減少幅が大きかった順に並んでおり、クリエイト・レストランツ・ホールディングスとリンガーハットは2020年11月末時点、そのほかの企業は2020年12月末時点の決算の数字を基準としている。

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3. ニトリ、マクドナルド、神戸物産… コロナ禍の勝ち組に共通する特徴とは?(2022/02/26配信)

日本3大メガバンクの一角を占めるみずほ銀行が、不名誉な記録を更新し続けている。9月30日、今年8度目となるシステム障害を起こしたのだ。止まらないシステム障害に、麻生太郎金融相も「極めて迷惑な話」とご立腹である。国の介入も取り沙汰されている。

みずほ銀行が今年8度目のシステム障害を起こす

コロナ禍は経済の混乱を招き、多くの企業にとって向かい風となった。一方、コロナ禍が追い風となった企業もある。勝ち組企業に共通するキーワードが「巣ごもり需要」や「テレワーク」、「非接触」だ。ニトリやマクドナルドなど4社の勝ち組企業を紹介しよう。

ニトリ:テレワークや外出自粛が追い風に

ニトリは、家具やインテリア、キッチン雑貨などのライフスタイルに関するさまざまな商品を展開している企業だ。コロナ禍でニトリに追い風が吹いた理由は、テレワーク(リモートワーク)が推奨され、自宅で働く人が増えたことや、外出自粛の呼び掛けに応じて自宅で過ごす時間が長くなった人が増えたことなどだ。

自宅にいる時間が長くなると、自然と自宅で過ごす環境を今より快適にしたくなる。また、テレワークのために必要な机や椅子を新たに購入する人もいる。このような理由でニトリを訪れ、家具や生活用品などを買い求めた人は多かった。

ニトリはラインアップが豊富で、「ニトリに行けば一度に必要な商品が手に入る」と顧客に感じさせている点もポイントだろう。コロナ禍においては、何店舗もめぐって商品を探すことを避けたい人が多いからだ。

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4. スタバはなぜ競合に強いのか? スタバが意地でもテレビCMをしないワケ(2020/11/30配信)

(本記事は、大西 良典氏の著書『コロナ危機を生き残る飲食店の秘密~チェーン店デザイン日本一の設計士が教える「ダサカッコイイ」の法則』=扶桑社、2020年9月19日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)

スタバはなぜ競合に強いのか?

ひとことで「居心地がいい」といっても、その感覚は人それぞれです。「スターバックス」を例に、居心地のよさについて考えてみましょう。

スタバには「サードプレイス=第3の場所」を提供するというコンセプトがあります。

ファーストプレイスは自宅、セカンドプレイスは職場、そしてサードプレイスが心地いい空間と時間を提供するスタバのカフェというわけです。

しかし、スタバが日本に上陸してから20年近くたち、今や競合も増えています。

店員さんが席までコーヒーを運んできてくれる喫茶店やカフェと比べても、スタバはファストフード店のようにカウンターで注文してドリンクやフードをセルフサービスで運ばなければなりません。

そのわりには、価格がファストフード店よりも高額です。特に近年は、「ブルーボトル」をはじめとする本格的なスペシャルティコーヒーなどを提供する競合店も増えています。

それでもスタバが安定した人気を誇っている理由は何でしょう?

私は、スタバのゆったりした一人掛けの上質なラウンジソファや、リビングを思わせる空間デザインの力が大きいと思っています。

スタバの椅子は名のあるデザイナーズチェアを使っているわけではありませんが、人間工学的に座り心地を研究して作られたオリジナルチェアです。

テレビCMによるイメージ戦略を一切行わず、店舗デザインにコストをかけることで、リアルな心地よさを追求しているのです。

そのため、スタバ愛好者は自宅とも職場ともちがうサードプレイスのスタバで紡いだ心地いいひとときによって癒やされ、会話も弾みます。

そのときの心地いい記憶を再現したくてまた来店するのです。

心理学では、思い出のある場所やものに記憶を重ね合わせることを「投影」といいますが、スタバのリピーターは、心地いい記憶をスタバに投影しているのです。

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5. すき家、ららぽーと、イオン、一風堂から学ぶ飲食店が生き残るために知っておくべきこと(2020/12/01配信)

(本記事は、大西 良典氏の著書『コロナ危機を生き残る飲食店の秘密~チェーン店デザイン日本一の設計士が教える「ダサカッコイイ」の法則』=扶桑社、2020年9月19日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)

なぜ「すき家」の入り口に時計台があるのか?

読者のみなさんの中にはお気づきの方もいると思いますが、「すき家」のファサード(建物の正面)には必ず大きな時計台がそびえています。

なぜ牛丼屋の入り口に、こんな時計台があるのでしょう?

実はこの時計台は、「すき家」発祥の地である横浜にある横浜市開港記念会館と、赤レンガ倉庫をイメージしているといわれています。横浜の開港によって牛肉文化が日本人に普及することになったので、時計台にはそうした歴史を象徴する意味もあるようです。大きな時計があると、つい人は時刻を確認したくなって時計に視線を送るので、時計とともに「すき家」の存在を認知させることができるのです。

第1章で、私の芦屋の店の外壁アートに道案内の絵を入れているのは、人が情報を読み取ろうとして視線を誘導できるからだとお話ししたのを覚えていますか?「すき家」の時計も、道案内の心理と同じ理屈です。

広告をうるさく入れると、人は無意識にスルーしてしまいますが、道案内や時計などの情報は自ら能動的に見ようとするのです。

ちなみに、東京・銀座4丁目交差点の「和光」の時計は、銀座のシンボルになっていますし、北海道の「札幌市時計台」も札幌のランドマークになっています。

また、英国のウェストミンスター宮殿の時計台「ビッグ・ベン」も、ロンドンを象徴する存在として世界中に知られています。これらも大きな時計が道行く人々の目を引き、その街の象徴となっている好例といえます。

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いかがだっただろうか。外食産業にとってはまさしくコロは冬の時代だったといえるが、その中でも業績を堅調に伸ばしている企業は存在する。ますます先の読めない世の中になりつつある中で、私たちも変化をし続けていく姿勢が求められていきそうだ。

文・THE OWNER編集部

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