矢野経済研究所
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2020年度のトイレタリー市場規模は、前年度比107.1%の2兆1,297億2,800万円と2兆円を突破

~コロナ禍で特需の恩恵を受けるトイレタリー商材が市場拡大に寄与~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内のトイレタリー用品、主要50品目の市場を調査し、市場規模や品目別動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。

トイレタリー用品市場規模推移・予測

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1.市場概況

2020年度のトイレタリー市場規模(メーカー出荷金額ベース、5分野50品目)は、前年度比107.1%の2兆1,297億2,800万円と2兆円を突破した。参入各社が高付加価値製品の販売を強化することで購入単価アップさせて収益を確保する戦略が浸透、市場拡大につながっている。さらには新型コロナウイルス感染症予防対策としての衛生関連商品や、外出自粛や在宅ワークのシフトによる在宅起点のライフスタイルで生じる巣ごもり消費、家事炊事に必要なトイレタリー商材の需要拡大など、コロナ禍での特需品目がトイレタリー市場の拡大に寄与した。

2.注目トピック

参入各社、環境・SDGs対応強化

トイレタリー市場はグローバル化が進んでおり、少子化による人口の自然減と内需縮小トレンドに転じた国内メーカーにとって、中国その他近隣のアジア諸国への輸出推進は企業の持続的な成長の鍵となっており、環境対策を考慮した商品戦略を打ち出している。特に薬剤成分の見直しや、容器・パッケージ、再生利用への取組強化が進んでいる。
殺虫剤や虫よけ、防虫剤市場は香りづけ成分をボタニカルへ拡大、天然成分の薬剤配合など人や自然に優しい環境配慮型商材のラインナップ化やその比率が高まっている。ハンドソープやボディソープ市場は、再生可能プラスチック容器の採用や、容器本体から詰め替えが簡単な専用リフィルの開発など、環境面での訴求が急速に進んでいる。

3.将来展望

今後のトイレタリー市場は、①新型コロナウイルス感染症の収束による経済活動の本格再開、②新型コロナウイルス感染症の収束による主に巣ごもり消費に関するトイレタリー品目の需要縮小、というプラスとマイナスの作用がそれぞれどの程度のインパクトを与え、トータルでは市場にどのように作用するかが注目される。

調査要綱

1.調査期間: 2021年10月~12月
2.調査対象: トイレタリーメーカー、その他関連企業等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、郵送アンケート調査ならびに文献調査併用
<トイレタリー市場とは>
本調査におけるトイレタリー市場規模は、主として日用雑貨ルートを通じて販売される製品、「衣料関連(衣料用合成洗剤、柔軟仕上剤等7品目)」、「ホームケア関連(台所用洗剤、ラッピングフィルム、芳香・消臭剤、殺虫剤等16品目)」、「フェイス・ボディケア関連(ボディシャンプー、ハンドソープ等10品目)」、「オーラルケア関連(歯磨、洗口液等6品目)」、「サニタリー関連(トイレットペーパー、ティッシュペーパー、大人用紙おむつ等11品目)」の5分野合計50品目を対象として、メーカー出荷金額ベースで算出した。
<市場に含まれる商品・サービス>
①衣料関連(衣料用合成洗剤、ファッション洗剤、柔軟仕上剤、衣料用漂白剤、衣類・布製品用消臭剤、防虫剤、防水剤)②ホームケア関連(台所用洗剤、キッチンクリーナー、ラッピングフィルム、レンジ・オーブンシート、アルミホイル、家庭用手袋、冷蔵庫用脱臭剤、台所用除菌剤、食器洗い機用洗剤、バス用洗剤、芳香・消臭剤、除湿剤、住居用洗剤、家庭用ワックス、トイレ用洗剤、殺虫剤)③フェイス・ボディケア関連(浴用石鹸、ボディシャンプー、ハンドソープ、制汗剤、入浴剤、ハンドクリーム、化粧綿、替刃、ディスポーザブル剃刀、シェービング料)④オーラルケア関連(歯磨、歯ブラシ、洗口液、義歯安定剤、義歯洗浄剤、デンタルフロス)⑤サニタリー関連(ベビー用紙おむつ、大人用紙おむつ、生理用品、軽度失禁用品、ティッシュペーパー、ウェットティッシュ、タオルペーパー、トイレットペーパー、クッキングペーパー、家庭用マスク、あぶらとり紙)

出典資料について

資料名2021年版 トイレタリー用品マーケティング総鑑
発刊日2021年12月27日
体裁A4 262ページ
価格(税込)132,000円 (本体価格 120,000円)

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