矢野経済研究所
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2020年度の非住宅向け建材・設備機器市場は前年度比9.1%減の1兆8,900億円の見込

~コロナ禍による経済環境の悪化を背景に、需要減少の見込~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内の非住宅向け建材・設備機器市場を調査し、現況、参入企業の動向、および将来展望を明らかにした。

1.調査結果概要

2019年度の国内非住宅向け建材・設備機器市場規模(メーカー工場出荷高ベース)は前年度比1.0%減の2兆800億円と推計した。
使途別に市場をみると、事務所:3,967億円(前年度比14.6%増)、店舗:1,314億円(同21.9%減)、工場及び作業場:2,934億円(同23.9%減)、倉庫:2,459億円(同20.9%増)、学校の校舎:1,270億円(同5.5%減)、病院・診療所:1,287億円(同33.8%増)、宿泊業用:1,705億円(同4.2%減)、飲食サービス業用:344億円(同5.4%増)、介護事業用等:1,503億円(同2.8%減)、その他:4,017億円(同0.2%増)であった。

2020年度の非住宅向け建材・設備機器市場は、コロナ禍を背景とした経済環境の悪化を背景に前年度比9.1%減の1兆8,900億円を見込む。

2.注目トピック

コロナ禍が非住宅建材・住宅設備機器市場に与える影響

非住宅向け建材・設備機器の需要に大きな影響を与える新設着工動向についてみると、現在、比較的好調な市場は倉庫である。従来からのEC需要の拡大に加えて、コロナ禍における巣ごもり消費需要の拡大を背景に、EC市場は拡大を続けており、物流を下支えする倉庫の着工件数は今後も堅調に推移するものとみられる。
一方、事務所(オフィスビル向け等)については、新型コロナウイルス感染防止対策としてのテレワークの普及拡大を背景に、オフィス需要の減少が見込まれる。また、飲食サービス業向けの店舗については、繁華街での感染拡大の懸念や営業の自粛、会社員のテレワーク普及拡大などによる外食機会の減少などが、宿泊業向け施設については、観光、出張の自粛や海外からのインバウンド(訪日外国人客)需要の消失などの理由から、需要は減少する見通しである。

調査要綱

1.調査期間: 2020年10月~12月
2.調査対象: 非住宅向け建材・設備機器メーカー
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談、ならびにアンケート調査、文献調査併用
<非住宅向け建材・設備機器市場とは>
本調査における非住宅向け建材・設備機器市場とは、下記の非住宅向け建材21市場及び設備機器10市場を対象とし、メーカー工場出荷高ベースで算出した。但し、非住宅向け建材市場にはセメントや鉄骨などの構造用材料や塗料以外の副資材は含まない。

非住宅向け建材21市場:1.木質系床材 2.塩ビ床材 3.カーペットタイル 4.フリーアクセスフロア 5.壁紙 6.パーティション 7.石膏系天井材 8.ロックウール天井材 9.グラスウール 10.押出法ポリスチレンフォーム 11.硬質ウレタンフォーム 12.複層ガラス 13.スチールドア 14.ビル用サッシ 15.メタルカーテンウォール 16.PCカーテンウォール 17.自動ドア 18.シャッター 19.ALC 20.窯業系サイディング 21.塗料(外装)

非住宅向け設備機器10市場:1.衛生陶器 2.洗面化粧台 3.水栓金具 4.キッチン 5.バスユニット 6.ガス式給湯器 7.電気式給湯器 8.空調設備 9.空調機 10.LED照明
<市場に含まれる商品・サービス>
非住宅向け建材21市場及び設備機器10市場

出典資料について

資料名2020年版 非住宅建材市場の展望と戦略
発刊日2020年12月28日
体裁A4 238ページ
定価150,000円(税別)

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