2022年度末の海外現地法人を有する日本企業の製造業の海外生産比率(国内全法人ベース)は27.1%(前年度比1.3%ポイント増)だったことが、経済産業省の海外事業活動基本調査で分かった。(文:日本人材ニュース編集部

製造業の海外生産比率は27.1%、現地法人の売上高は増加の一方従業員数は減少

業種別に見ると、海外生産比率が最も高かったのは輸送機械で48.9%、次いで、はん用機械31.7%、情報通信機械26.8%などが続いた。

【業種別 海外生産比率 上位10】
輸送機械   48.9%(前年度比1.9ポイント増)
はん用機械  31.7%(同2.7ポイント減)
情報通信機械 26.8%(同0.6ポイント減)
化学     22.6%(同0.8ポイント減)
非鉄金属   22.2%(同1.6ポイント増)
窯業・土石  22.1%(同4.5ポイント増)
電気機械   21.8%(同2.6ポイント増)
鉄鋼     19.7%(同0.5ポイント増)
業務用機械  18.3%(同0.3ポイント増)
繊維     17.9%(同2.7ポイント増)

2022年度末における現地法人数は2万4415社となった。全産業に占める割合は、製造業が42.7%(前年度比0.3%ポイント減)、非製造業が 57.3%(同0.3%ポイント増)。

地域別にみると、現地法人数はアジアを中心にすべての地域で減少した。アジア(全地域に占める割合67.8%)では、ASEAN10(同29.7%、前年度比0.3%ポイント増)の割合が12年連続で拡大する一方で、中国(同28.3%、同0.5%ポイント減)の割合は縮小した。

現地法人従業者数は557万人(前年度比2.1%減)となった。製造業は408万人(同2.7%減)、非製造業は149万人(同0.6%減)となった。

業種別に見ると、製造業では情報通信機械(51万人、同8.0%減)、化学(16万人、同14.0%減)、輸送機械(163万人、同1.1%減)などが減少した。非製造業では小売業(17万人、同9.4%減)が減少し、サービス業(25万人、同11.3%増)、卸売業(63万人、同3.5%増)が増加した。

地域別にみると、アジア(365万人、前年度比3.3%減)、欧州(61万人、同4.9%減)が減少、北米(87万人、同3.2%増)が増加した。

2022年度の現地法人の売上高は361.5兆円(前年度比19.2%増)となった。

現地法人の経常利益は19.6兆円で、前年度比15.0%増となった。製造業は7.5兆円(前年度比16.3%増)、非製造業は12.2兆円(同14.3%増)だった。

現地法人の当期純利益は16.1兆円で、前年度比12.8%増となった。

調査は、2023年3月末現在で海外現地法人を有する日本企業(金融業、保険業、不動産業を除く)を対象に実施し、本社企業6903社と現地法人2万4415社の有効回答を得た。

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