沖縄県が「ブルーゾーン」と呼ばれているのをご存知だろうか。「ブルーゾーン」とは、世界に5ヵ所ある「長寿領域」のこと。美しい自然と大らかな県民性、そして魅力的な文化が生み出す沖縄の風土は、都会のストレスに疲弊した人々にとってまさに「オアシス」。そんな沖縄で仕事と余暇のリフレッシュを両立する新しいワークスタイルには企業も注目しており、沖縄県が実施した「令和5年度沖縄ワーケーション促進事業モニターツアー」には、期間中18回の開催(2月16日時点)で大小の企業担当者39名が参加し、高い評価を得ているという。そこで今回、“よく働き、よく遊ぶ”を実践できる沖縄での新しいワークスタイルを紹介する。
「ブルーゾーン」は世界5大長寿地域のことで、「ナショナルジオグラフィック」誌のライターである冒険家のダン・ビュイトナー氏は人口統計などをもとに、イタリアのサルディーニャ島、米カリフォルニア州のロマ・リンダ、コスタリカのニコヤ、ギリシャのイカリア島と並び、日本の沖縄を「世界5大長寿地域」に選定している。長寿を支える生活様式、美しく豊かな自然環境と健康で輝きある生き方を体現する沖縄の人々が生み出す地域文化は、「ウェルネス長寿資源」という他の地域にはない価値を生み出している。この価値は、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にもすべてが満たされた幸福を指す「ウェルビーイング」な新しい働き方を実現するために不可欠なものとされている。
厚生労働省の「労働安全衛生調査(実態調査)」によると、仕事や職業生活に関することで強い不安や悩み、ストレスを感じている人は、令和4年は82.2%と非常に高い水準にある。多くの事業所は社員に対するストレスチェックの実施やメンタルヘルスが不調な社員に対する配慮、職場環境の改善などに取り組んでいるが、労働者の不安やストレスは大きく改善していないのが現状の課題となっている。
そこで提案されているのが、沖縄を舞台とした「ウェルビーイングワーケーション」というこれまでにない新しい働き方。沖縄の豊かな自然や緩やかな時間が流れる風土がストレスフルな気分をリフレッシュしてくれて、余暇には大自然を遊び尽くせるアクティビティをめいっぱい楽しむことができる。そして、地元沖縄の企業や人と交流しながらこれからのビジネスにつながる新しいネットワークを構築してビジネス成長のきっかけを生み出す。自分らしく、のびのびと仕事をすることでビジネスの感性も高まり、アイデアの発想や仕事の生産性など、より高い効果のワークスタイルを実現するとのこと。
沖縄県では、この新しい働き方「ウェルビーイングワーケーション」を気軽に体験してもらうために、沖縄旅行費用の一部を補助する「沖縄ワーケーション促進事業モニターツアー」を展開している。都会では巡り会えない沖縄ならではのリラックスした空間でよく働き、余暇は思う存分沖縄の自然や文化を体験する。そんなツアーをこれまでに多くの人に体験してもらっているという。
ツアー参加者に体験した感想を聞くと、「沖縄にはより良く生きている地元の人のおおらかさを感じられ、現代社会に不足している“つながり”がある。社会のニーズである、well-Beingは沖縄が聖地だと言っても過言ではない」(40代管理職男性)とコメント。また、「プログラム全体を通して、Personal Well-beingに資するものとして、自分に向き合うことによって得られるもの、他者との対話によって得られるものがあると気が付いた。沖縄は両方を体感することができ、とても有意義だった」(30代女性会社員)と、ツアーの魅力を語っていた。
「沖縄ワーケーション促進事業モニターツアー」は、参加する企業ごとに希望の滞在期間や内容をヒアリングし、ニーズにあったモニターツアープランを構築・提案している。モニタツアーの支援対象等となる費用は、航空機・鉄道・バス・船等運賃(交通費)及び宿泊に要する経費の他、ワーケーション等を通じた沖縄ならではのプログラムに要する経費として、協議のうえ、認められた費用となる。なお、すでにワーケーションプランとして、旅行会社等が活用した旅行商品も活用することができるとのこと。
参加企業の負担費用は、ツアー費用の1/2で、1人あたりの費用上限は5万円。1社あたりの参加人数は1名からで上限は原則6名以内となる。法人企業が対象のため個人・個人事業主は対象外。6名を超える場合は相談に応じる。また、モニターツアーは、原則3泊以上の日程とする。事業趣旨に基づいたモニターツアーを実行するため、対象企業について審査を行う。今後は、4月以降にモニターツアーの実施を予定している。【PR】
沖縄ウェルビーイングワーケーション=https://beokinawa-workation-campaign.jp/