ポジティブを探して思考を変える「もしもゲーム」【新訳・引き寄せの法則】
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(本記事は、エスター・ヒックス、ジェリー・ヒックス氏(著者)、本田健氏(訳)の『新訳 お金と引き寄せの法則 豊かさ、健康と幸せを引き寄せる』=SBクリエイティブ、2023年5月30日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)

「もしもゲーム」

どんな分野での経験でも、できる限りそのよい側面を探すことをお勧めすると、決まってこのような質問をする人たちがいます。

「では、妻と5人の子どもがいる男性が、失業したばかりでお金がないのに、家賃を2日後に払わなければならない場合はどうするのですか?」とか、「ナチス軍の秘密警察が家の前までやってきていて、ガス室に送られて殺されそうになっている女性の場合は?

こうした人はどうやって思考の軌道修正をすればいいのですか?」と。こうした極端なケースについては、このように答えるようにしています。

飛行機に乗っていて、6000メートルの高さからパラシュートもつけずに飛び降りて、そのときに「さあ、どうすればいいの?」と聞くようなものです。普通はこんなにも極端で逃げ道がないような状況に遭遇することはまずありません。しかし、ドラマのような状況やトラウマをもたらす極端な状況においても、正しくフォーカスすることで、周りで見ている人が驚くような、奇跡とも呼べる解決策を引き出す力が、あなたにはあります。

つまり、どんな状況でもポジティブな解決方法を見つけるのは可能ですが、解決策に力強くフォーカスする必要があります。そうした状況に陥る人は、たいていの場合、解決策に意識を向けることに長けていません。だからこそ、そもそもそのようなネガティブな状況を体験してしまうのです。

極端な状況に巻き込まれた際、内側からパワーが湧き起こり、望みがより強まるので、解決策にフォーカスすることさえできたら、横ばいの状況から一気に高みへいくことができます。言い換えれば、大きな病気をすれば、健康に対する願望が強まるので、普通の人よりも健康になれる可能性を秘めているのです。しかし、「思考の軌道修正(病気ではなく、健康になりたいという望みに注意を向ける)」をしなければ、元気にはなれません。

ポジティブでよい側面を探す「もしもゲーム」をやってみてください。つまり、世の中をのぞき込んで人生の状況をコントロールできない世間の人々の例を参考にするのではなく、逆に「自分には力があることを感じさせてくれる物語」を語るようにしましょう。無力な被害者の物語を語って、被害者の気持ちを拡大させないで、違う物語を語りましょう。

例えば、「もしもこの女性が軍の秘密警察が押しかけてくる何週間も前に、地域に迫り来るホロコースト(ユダヤ人大虐殺)の噂を耳にしていたとしたら?もしも、他の多くの人たちと一緒に、その地域から逃げていたとしたら?もしも、彼女が未知の体験を恐れずにいたら?もしも慣れ親しんだ日常に、しがみついていなかったら?もしも、軍が押し寄せてくる2週間前に、姉妹や叔父叔母たちと新しい国での生活を決意し、捜索のときにはすでに自宅にいなかったら?」。

この「もしもゲーム」をするときには、自分が見たいものを探してください。あなたの気分がよくなるものを見つけてください。

「抜け道や逃げ道がない」ということは、決してありません。むしろ、何百、何千もの選択肢がありますが、多くの人は習慣で「足りない」という視点から選択をします。望まない状況に陥ったとき、もうなすすべがないと考えてしまうのです。

ウェルビーイング(健康や豊かさ)、繁栄や成功、幸福の証拠を見ようという意図をもてたら、同じような波動に自分も近づいてくるので、そうした心地よく、気分のいい経験が占めてくるようになります。「今日はどんなことがあっても、どんなことをしていても、自分が望むものを見つけるぞ!」と。

世の中の単なる観察者ではなく、意図をもってポジティブな貢献を世の中にしていくと決断したら、この地球での経験がより素晴らしいものになるでしょう。あなたの世界、国、地域、家族、あるいは自分自身の身体に、望まないことが起きたのを見たときには、違う物語を語ることができることを思い出してください。そして、違う物語を語ることには、大きな力があるということも思い出したら、この地球にやってくると決めたときに備わっていた豊富な知識に立ち戻れるでしょう。

今いる場所以外に行けないとしても、今いる場所をよりよい視点から語り、表現する力があなたにはあります。なので、それが意識的にそして意図的にできるようになったら、あなたが注意を向けたさまざまなテーマで、フォーカス、焦点の力を実感する証拠が見えはじめてくるでしょう。

日々経験するいろんな状況で、「よい気分になることを選んで、意識してポジティブな側面を探す」と決めてください。そして、「自分が何を望むか」を意図的に特定してフォーカスしていくと、「永遠に続く、喜びと満足の道」が開けてきます。

こういったプロセスは、シンプルでわかりやすいものですが、シンプルだからといって、その力を軽く見ないでください。一貫して実践して、「調和した思考が、どれほどの力になり得るか」をぜひ感じてください。「世界を創造するエネルギーの力」を知ってください。この力には、実はこれまでもずっとアクセスできました。あなたは、もうエネルギーの活用法を理解したと思うので、ぜひフォーカスして、個人的な創造のために活かしてください。

新訳 お金と引き寄せの法則 豊かさ、健康と幸せを引き寄せる
著者:エスター・ヒックス、ジェリー・ヒックス
見えない世界にいる教師たちの集合体であるエイブラハムとの対話で導かれた教えを、1986年から仲間内で公開。
お金、健康、人間関係など、人生の問題解決にエイブラハムの教えが非常に役立つと気づき、1989年から全米50都市以上でワークショップを開催、人生をよりよくしたい人たちにエイブラハムの教えを広めている。
エイブラハムに関する著書、カセットテープ、CD、ビデオ、DVDなどが700以上もあり、日本では弊社から『引き寄せの法則 エイブラハムとの対話』 『実践 引き寄せの法則』『引き寄せの法則の本質』『いつでも引き寄せの法則』 『お金と引き寄せの法則』『理想のパートナーと引き寄せの法則』がシリーズ化されている。
訳:本田健(ほんだ けん)
神戸生まれ。経営コンサルタント、投資家を経て、29歳で育児セミリタイア生活に入る。
4年の育児生活中に作家になるビジョンを得て、執筆活動をスタートする。「お金と幸せ」 「ライフワーク」 「ワクワクする生き方」をテーマにした1000人規模の講演会、セミナーを全国で開催。そのユーモアあふれるセミナーには、世界中から受講生が駆けつけている。
著書は、『ユダヤ人大富豪の教え』『20代にしておきたい17のこと』(以上、大和書房)、『きっと、よくなる!』(サンマーク出版)、『大好きなことをやって生きよう!(フォレスト出版)など130冊以上、累計発行部数は800万部を突破している。

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