場が盛り上がってる時はこうする 話がうまい人の4つの特徴
(画像=DavideAngelini/stock.adobe.com)

(本記事は、吉田 照幸氏の著書『気のきいた会話ができる人だけが知っていること』=SBクリエイティブ、2023年6月6日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)

〈間違った常識〉盛り上がったら、その場に入る
盛り上がっているときは、その輪に入らない

ここで、「話がうまい人」の特徴を考えてみましょう。

話がうまい人は、たいてい、4つのことを意識していると思います。

①聞く力
②質問する力
③相手を理解する力

そして、
④黙る力

例えば、話がうまい人はみんながワーッて盛り上がっているときには、その中に入りません。

ちょっと想像してみてください。みんなが盛り上がっているときに、別の人が話に入ってきたら、場の空気はどうなると思いますか?

「私、〇〇だった」
全員「わー、そうだったんだ!」(盛り上がる)
「オレも、〇〇で」
全員「へえ」(多少沈む)

というふうになりませんか?

すでにみんな盛り上がっているのですから、その中に「オレも!」って入っていっても、「あの人の話は盛り上がるよね」とはなりませんよね?

本当に話がうまい人は、みんなが盛り上がっているときは、一歩引いています。

「別に話がうまい人だと思われなくても、自分が盛り上がりたいんだ」って人は、いいですよ。でも、「あの人話がうまいよね」「モノの見方が変わってておもしろいよねー」と言われる人は、よくよく見ると、場がワーッと盛り上がっているときは、周りのことを微笑ましく見ているものなんです。

では、なぜそんなことをするのかというと、その話題はもう終わっているから。そんなときに、話に入って深追いしてしまうと、かえって場が冷めることすらあります。

●「話がうまい人」が盛り上がっているときに考えていること

話がうまい人は、盛り上がっているときに、次の話題を考えています。

これはすごく大切なことです。

盛り上がった次の瞬間、場が静まることってありませんか?これはここで話題が完全に終わるからです。ここからもう一度、場を立て直すのは、大変です。

そんなときに、もう一度場を沸かせられる人は、みんなから注目されますよね。

話がうまい人は、「話を発展させたり回したりするためには、どうしたらいいか」と先回りして考えています。

ともすると、みんな自分の話をしたがりますが、そうではなく、場を見たり、質問をしたりして相手の考えを知ろうとすることが、実は「気のきいた会話ができる人」への近道で、イコール話がはずむ人になれることだったりするのです。

ポイント

自分が盛り上がる前に、話をどう回すかを考える

○話がはずむ人=盛り上がっているときに「次」のことを考える
×話がはずまない人=盛り上がっているときは、ここぞとばかりに入ろうとする

気のきいた会話ができる人だけが知っていること
吉田 照幸(よしだ・てるゆき)
1969年、福岡県生まれ、山口県育ち。1993年NHK入局。NHKエンタープライズ番組開発部エグゼクティブ・プロデューサー。『NHKのど自慢』『ふるさと愉快亭~小朝が参りました』などエンターテインメント系の番組を中心に活躍。広島放送局を経て番組開発部異動後、2004年に『サラリーマンNEO』を企画、以後全シリーズの演出を担当。型破りな番組として人気を博す。2011年には『サラリーマンNEO 劇場版(笑)』の脚本・監督を務める。第35回・36回国際エミー賞コメディ部門ノミネート(日本では唯一)。2013年春からは、異例の〝レンタル移籍〞で、連続テレビ小説『あまちゃん』の演出を担当。近年は『となりのシムラ』『洞窟おじさん』『富士ファミリー』『獄門島』『Home Sweet Tokyo Season1・2(国際放送)』『弟の夫』『マリオ~AIのゆくえ~』『悪魔が来りて笛を吹く』『八つ墓村』『犬神家の一族』、2020年連続テレビ小説『エール』、2022年大河ドラマ『鎌倉殿の13人』など、コメディ、ドラマの制作を手がける。2016年には東野圭吾原作『疾風ロンド』映画版の監督・脚本、2017年には映画『探偵はBARにいる 3』の監督を務める。著書に『発想をカタチにする技術』(日本実業出版社)、『折れる力』(SBクリエイティブ)、『その雑談 カチンときます』(青春出版社)などがある。

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