(本記事は、吉田 照幸氏の著書『気のきいた会話ができる人だけが知っていること』=SBクリエイティブ、2023年6月6日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)
〈間違った常識〉盛り上がったら、その場に入る
盛り上がっているときは、その輪に入らない
ここで、「話がうまい人」の特徴を考えてみましょう。
話がうまい人は、たいてい、4つのことを意識していると思います。
①聞く力
②質問する力
③相手を理解する力
そして、
④黙る力
例えば、話がうまい人はみんながワーッて盛り上がっているときには、その中に入りません。
ちょっと想像してみてください。みんなが盛り上がっているときに、別の人が話に入ってきたら、場の空気はどうなると思いますか?
A「私、〇〇だった」
全員「わー、そうだったんだ!」(盛り上がる)
B「オレも、〇〇で」
全員「へえ」(多少沈む)
というふうになりませんか?
すでにみんな盛り上がっているのですから、その中に「オレも!」って入っていっても、「あの人の話は盛り上がるよね」とはなりませんよね?
本当に話がうまい人は、みんなが盛り上がっているときは、一歩引いています。
「別に話がうまい人だと思われなくても、自分が盛り上がりたいんだ」って人は、いいですよ。でも、「あの人話がうまいよね」「モノの見方が変わってておもしろいよねー」と言われる人は、よくよく見ると、場がワーッと盛り上がっているときは、周りのことを微笑ましく見ているものなんです。
では、なぜそんなことをするのかというと、その話題はもう終わっているから。そんなときに、話に入って深追いしてしまうと、かえって場が冷めることすらあります。
●「話がうまい人」が盛り上がっているときに考えていること
話がうまい人は、盛り上がっているときに、次の話題を考えています。
これはすごく大切なことです。
盛り上がった次の瞬間、場が静まることってありませんか?これはここで話題が完全に終わるからです。ここからもう一度、場を立て直すのは、大変です。
そんなときに、もう一度場を沸かせられる人は、みんなから注目されますよね。
話がうまい人は、「話を発展させたり回したりするためには、どうしたらいいか」と先回りして考えています。
ともすると、みんな自分の話をしたがりますが、そうではなく、場を見たり、質問をしたりして相手の考えを知ろうとすることが、実は「気のきいた会話ができる人」への近道で、イコール話がはずむ人になれることだったりするのです。
ポイント
自分が盛り上がる前に、話をどう回すかを考える
○話がはずむ人=盛り上がっているときに「次」のことを考える
×話がはずまない人=盛り上がっているときは、ここぞとばかりに入ろうとする
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