口は万病のもと? 虫歯や歯周病が体に及ぼす影響とは
(画像=naka/stock.adobe.com)

(本記事は、栗原 毅氏の著書『1週間で勝手に痩せていく体になるすごい方法』=日本文芸社、2022年12月23日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)

全てが繋がっていた! 口の中の健康(・・・・・・) が体の健康に直結する

歯周病と脂肪肝、糖尿病の関係はすでに説明しましたが、口の中の不調は脂肪肝や糖尿病だけでなく、あらゆる病気のリスクを高める危険性があります。もしも、歯周病菌や虫歯菌が歯茎から血管の中に侵入し、血流にのって全身に運ばれてしまったら……脳を含めた全身に悪影響を及ぼしてしまうかもしれないのです

歯周病は、心臓病や脳卒中、認知症などの深刻な病気との関連性、高齢者がなりやすい誤嚥(ごえん)性肺炎のリスク、女性は子宮内膜症や早産のリスクが高まると指摘されています。動脈硬化もその1つで、血管に侵入した歯周病菌や虫歯菌が炎症を起こすことで炎症性サイトカインがつくられ、それが血管の壁を厚くして動脈硬化を引き起こす場合があると報告されています。

代表的な歯周病菌には「ポルフィロモナス・ジンジバリス菌( Pg 菌)」、虫歯菌には「ミュータンス菌」があり、どちらも悪玉菌といわれるものです。これまでPg菌のような口内の悪玉菌は、唾液と一緒に飲み込んでも胃酸で死滅すると考えられていました。しかし、近年では、歯茎に加えて消化管から侵入してくるルートが存在することもわかってきました。大量のPg菌を飲み込むと、実際には一部が生き残って、腸まで到達する場合があるので、その悪玉菌が腸内環境を乱し、様々な病気を引き起こすことに繋がると考えられています。

1週間で勝手に痩せていく体になるすごい方法
(画像=『1週間で勝手に痩せていく体になるすごい方法』より)
1週間で勝手に痩せていく体になるすごい方法
栗原 毅
1951年新潟県生まれ。北里大学医学部卒業。前東京女子医科大学教授、前慶応義塾大学特任教授。
現在は栗原クリニック東京・日本橋院長を務める。日本肝臓学会専門医。
治療だけでなく予防にも力を入れている。血液サラサラの提唱者のひとり。

※画像をクリックするとAmazonに飛びます