2018年の住宅リフォーム市場規模は前年比0.9%減の6.2兆円に
株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、住宅リフォーム市場の短期的な市場トレンド調査を実施し、2018年第4四半期及び2018年計の市場規模(速報値)を公表する。
住宅リフォーム市場の四半期別の市場トレンド推移
住宅リフォーム市場の短期予測
1.市場概況
2018年(1~12月計)の住宅リフォーム市場規模は、6兆2,165億円(速報値)、前年比で0.9%減と推計する。2016年以降、短期的な増減はあるものの、通年でみると6.2兆円規模で推移している。
分野別にみてみると、前年(2017年1~12月計)と比較して「設備修繕・維持」分野は0.2%減とほぼ横ばいで推移した。「増改築工事(10 m2超+10 m2以下)」分野は4.2%減、「家具・インテリア」分野は2.5%減であった。こうしたマイナス成長率だけをみれば、住宅リフォーム市場は伸び悩んだ1年であったとみることもできる一方で、結果としては3年連続で横ばいで推移したという「底堅さ」を持った市場であるともいえる。
2.注目トピック
2018年第4四半期の住宅リフォーム市場規模は前年同期比10.7%増
2018年第4四半期(10~12月)の住宅リフォーム市場規模は1兆9,140億円(速報値)、前年同期比で10.7%増と推計する。
2017年第4四半期が大きくマイナスとなったこともあり、2018年第4四半期は前年同期比で10%を超える増加となったが、第4四半期としては、直近5年間の平均的な市場規模であった。
3.将来展望
2019年の住宅リフォーム市場規模は、約6.3~6.6兆円で推移するものと予測する。
景気の減速や株価の下落といった市場環境に加え、建築費の高騰などのマイナス要因も考えられるが、2019年10月の消費税率引上げに向けて、徐々に駆け込み需要が顕在化するとみられ、緩やかな上昇に向かうものと考える。